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2016年8月21日(日)

介護保険料 「総報酬割」を提案

労働者ら負担増 国庫補助不要に

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 厚生労働省は19日、介護保険で40〜64歳が負担する保険料の計算方法を見直し、収入に応じた「総報酬割」を導入することを社会保障審議会介護保険部会に提案しました。

 厚労省の試算では全面的に導入すると、大企業の従業員や公務員1272万人の負担が増えて、中小企業を中心に1653万人は逆に負担軽減になる一方、国が財政支援のために行っている国庫補助1450億円が不要になると説明しました。

 40〜64歳の介護保険料は、企業と労働者の折半。収入に関係なく健康保険組合などの加入者数で頭割りにされており、給与水準が低い中小企業の労働者の負担が比較的重くなっています。

 厚労省は、「支払い能力に応じて負担を求める」とし、後期高齢者医療の支援金でも総報酬割が導入されたことをあげました。

 厚労省の試算(14年度決算見込み)では、総報酬割の全面導入により、健保組合の加入者は労使合計で保険料が月平均727円増の5852円になります。公務員らの共済組合も1972円増の7097円。一方、協会けんぽ加入の中小企業などでは241円減の4043円となります。

 健保組合のうち実際に負担が増えるのは、1408組合のうち1030で、残りは負担減となるとしています。

 協会けんぽの負担が軽くなると、国が出している年1450億円の国庫補助が不要となります。これに対し、健康保険組合連合会などから「健保組合には過大で急激な負担になる。協会けんぽに対する国の補助を肩代わりさせるものだ」との意見が相次ぎました。


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