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2016年8月21日(日)

核兵器禁止条約 来年 交渉開始を

国連作業部会、総会に勧告

106カ国支持 日本は棄権

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 【ジュネーブ=小玉純一】核軍備の縮小・撤廃に向けた多国間交渉の前進を図る国連作業部会の最終会合が19日、スイス・ジュネーブの国連欧州本部で開かれました。国連総会に対し、核兵器禁止条約の交渉を2017年に開始するよう「幅広い支持をもって勧告した」との報告を、賛成多数で採択しました。(関連)


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(写真)国連作業部会で報告に賛成するギニア政府代表=19日、ジュネーブ(小玉純一撮影)

 日本は棄権。「段階的な」核軍縮を主張し、核兵器禁止条約に背を向け、不参加だった核保有国の主張を代弁する役割を一貫して果たしました。

 メキシコなど禁止条約実現をめざす国々は今秋、平和軍縮問題を扱う国連総会第1委員会で交渉開始の議決を目指す構えで、同条約に反対する国々との新たな攻防となります。

 この間、作業部会では17年の交渉開始に、国連加盟193カ国の過半数となる106カ国の支持があることが明らかになりました。

 北大西洋条約機構(NATO)加盟国やオーストラリア、日本など段階的核軍縮を主張する24カ国のグループは、来年の交渉開始という勧告案に異議を唱えました。

 18、19両日の非公式折衝では、報告の文言を「過半数の支持」から「幅広い支持」に変更するなど、合意を目指しました。

 しかし、オーストラリアなど14カ国が合意案に反対し、投票で採決。賛成68、反対22、棄権13で報告を採択しました。

 採択された報告は「結論と合意された勧告」の部分で、「核兵器を禁止し全面廃絶へ導く法的拘束力のある協定を交渉するため、すべての国に開かれ、国際機関と市民社会が参加し貢献する会議を、2017年に国連総会が招集することを幅広い支持をもって、作業部会は勧告した」とし、「幅広い支持」について、アフリカ54、中南米33、東南アジア10などの国数を脚注で示しました。

 報告は核兵器禁止が禁じる事項として、核兵器の取得、所有、貯蔵、開発、実験、生産、一時通過、配備、資金調達などを挙げました。

 核兵器を持つ米ロ英仏中とイスラエル、インド、パキスタン、北朝鮮は部会に参加せず、報告は「遺憾」を表明しました。


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