2016年8月19日(金)
「一日も早くホーム柵を」
銀座線転落事故 視覚障害者ら現地調査 東京
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東京メトロ銀座線の青山一丁目駅での視覚障害者の男性(55)のホーム転落死亡事故を、視覚障害者の視点から検証し、事故防止の提言をつくろうと18日、東京視覚障害者協会(東視協)が現地調査をしました。
調査は、15日の事故と同じ夕方の時間帯に実施。発生した午後5時45分ごろに、参加者は現場の渋谷方面ホームで黙とうしました。
全日本視覚障害者協議会代表の田中章治さん(70)ら4人は、駅員の付き添いを受けながら、駅構内を移動。
ホームの幅は約3メートルの部分が多く占めます。参加者は、線路に近いことを知らせる「ホーム縁端警告ブロック」をたどりながら歩きました。
渋谷方面のホームでは、真ん中に9本の柱が、約4・5メートルおきに並ぶ場所がありました。柱がブロックを半分ほどふさぐ形です。
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柱のそばにくると、付き添いの駅員らが「柱がありますので壁側に2歩ずれてください」などと参加者に案内していました。田中さんの盲導犬は柱の前に来ると、線路側にあたる左側に回りこんでいました。
この時間帯の銀座線は、2分半から3分おきのダイヤとなっており、調査中も次々と電車がホームに入ってきていました。
参加した山城完治さん(60)=東視協運営委員=は「はじめてこの駅に来て驚いた。点字ブロックに沿って歩くと柱にぶつかる。これまで転落事故がなかったのが不思議だ。ホーム柵を設置して、一日も早く安心して歩けるようにしてほしい」と語りました。