2016年8月16日(火)
首相が靖国神社に玉串料
総務相・五輪担当相が参拝
国会議員の会が集団参拝
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安倍晋三首相は終戦記念日の15日、靖国神社(東京都千代田区九段北)に玉串(たまぐし)料を納めました。首相自らは参拝しませんでしたが、自民党総裁特別補佐の西村康稔衆院議員を通じ、「自民党総裁 安倍晋三」の肩書で玉串料を私費で納めました。供え物の代わりとなる玉串料の奉納は宗教行為そのもの。安倍首相が同記念日に玉串料を奉納するのは4年連続です。
閣僚では同日、高市早苗総務相と丸川珠代五輪担当相が同神社を参拝。6日には山本有二農林水産相が、11日には今村雅弘復興相がそれぞれ参拝しています。
靖国神社は、日本の過去の侵略戦争を「自存自衛の正義の戦争」「アジア解放の戦争」と正当化する宣伝センターです。首相の奉納や閣僚らの参拝は、同神社と歴史観を共有することを示すもので、戦後の世界秩序に挑戦し、アジア諸国との外交関係を悪化させるものです。
また、自民党、民進党、おおさか維新の会などの国会議員でつくる「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」は169人(本人67人・代理102人)が集団参拝。これとは別に、安倍首相側近の萩生田光一官房副長官や、松本洋平内閣府副大臣らも個人で参拝しました。
一方、これまで行政改革担当相時代も含め、終戦記念日の参拝を続けてきた稲田朋美防衛相は、自衛隊部隊視察のためにアフリカ北東部のジブチを訪問中で、この日の参拝は見送りました。