2016年8月15日(月)
原爆文学を世界記憶遺産にしよう
峠三吉作品など朗読会
広島
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原爆詩人の峠三吉(1917〜53年)ら3人の直筆資料を国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界記憶遺産に登録することをめざして14日、広島市中区で3人の作品の朗読会が開かれ、約150人が参加しました。
広島市と広島文学資料保全の会が昨年、登録申請したのが国内公募2枠の選定にもれたため再び申請しようと、保全の会などが主催し、市が共催したもの。保全の会顧問の水島裕雅広島大名誉教授が講演しました。
保全の会の土屋時子代表は「2002年から続けてきた朗読会を、今年は記憶遺産化へ向けた意義ある朗読会にしたい」と開会あいさつ。松井一実市長が「3人の資料は人類の遺産として、引き続き登録を目指さなければならない」と寄せたメッセージが代読されました。
水島氏は「人類は核戦争の危機に直面しており、原爆文学こそ登録されなければならない」と述べ、峠の遺族が日本共産党中央委員会に寄贈した日記2冊が今月3日に原爆資料館に寄託されたのを補完申請すると報告。峠、栗原貞子(1913〜2005年)、原民喜(1905〜51年)の3人の作品を市民や学生ら27人が朗読しました。