2016年8月14日(日)
きょうの潮流
住民を暴力で排除して建設を急ぐ沖縄県東村高江の米軍ヘリパッド(着陸帯)。名護市辺野古に狙われる米軍新基地。いずれも使うのは米海兵隊の垂直離着陸機オスプレイです。沖縄配備の同機は日頃どんな訓練をしているのか▼「海兵隊部隊はその地区を強襲し、敵を制圧、追加部隊を運ぶ輸送機のための滑走路を占領した」。空軍ニュース(1日付)が伝えたのは、海兵隊普天間基地(沖縄県宜野湾市)のオスプレイが加わった「長距離飛行場奪取演習」です▼演習があったのは7月20日。オスプレイは、空軍の特殊作戦機とともに海兵隊員を海兵隊岩国基地(山口県岩国市)で搭載したとみられます。そこから沖縄の伊江島にある米軍施設を「敵の飛行場」にみたて急襲しました▼襲いかかった海兵隊員たちは、米南東部ノースカロライナ州の海兵隊基地キャンプ・レジューンを拠点とする第2海兵連隊第2大隊。別の米軍ニュース(7月21日付)で同大隊の大尉は、この演習を「われわれの破壊力を維持する上で重要」と語りました▼同時に強調したのは、来年の部隊派遣の「準備になる」ということ。第2海兵連隊広報に問い合わせると、アフリカ各地への展開を任務とする部隊に派遣される予定だと認めました▼政府は沖縄の海兵隊を「抑止力だ」といいます。しかし海兵隊が実際にやっているのは、日本防衛どころか地球規模で殴り込む能力の強化です。それを支える基地の建設を強権で押し付ける―。こんな暴走を許すわけにはいきません。