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2016年8月9日(火)

核兵器廃絶 壁こえる努力を

国際交流フォーラム 田上長崎市長のあいさつ

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(写真)あいさつする田上富久長崎市長=8日、長崎市

 8日、長崎市内で開かれた原水爆禁止2016年世界大会・長崎の国際交流フォーラムで、長崎市の田上富久(たうえ・とみひさ)市長が行ったあいさつ(要旨)を紹介します。


 いま核兵器をめぐる状況に変化が起きています。5月のオバマ米大統領の被爆地訪問は非常に大きなエポック(画期)でした。2010年の核不拡散条約(NPT)再検討会議以降、非人道的という視点から核兵器をなくしていこうという動きも展開されてきました。

 議論が進むなか、核兵器を持つ国、依存している国と、そうでない国との意見の違いが鮮明になっています。これは前進してきたがゆえの壁です。多くのみなさんと力を合わせて壁を越える努力が必要です。

 今日開かれている国際交流フォーラムのテーマである「草の根の運動と国際連帯」は重要です。法的枠組みをつくって核兵器を禁止するのは“国”です。その“国”を動かすのは市民社会、非政府組織(NGO)、あるいは国連です。それが国際連帯の役割です。

 国を、核兵器をなくす方向で包囲していくことが大切です。一つ一つの声は小さくても連帯して大きな声にしていく必要があります。

 被爆から71年がたとうとしています。被爆や戦争の記憶を直接体験者から聞くのが難しくなっています。

 次の世代にいろんな方法で“平和の種”を植えていく。たとえば、母親が子どもに絵本を読み聞かせるのもそうです。

 核兵器のない世界の実現に向け、手をつないで一歩一歩前進していきましょう。


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