2016年8月9日(火)
国連作業部会議長に「国際会議宣言」手渡す
長崎 国際交流フォーラムで報告
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原水爆禁止2016年世界大会は8日、長崎市に会場を移し、「国際交流フォーラム」を開きました。このなかでジュネーブで開催中の国連核軍縮作業部会に対し、世界大会の国際会議で採択された「宣言」を送付した経緯が報告されました。
報告者の一人、土田弥生日本原水協事務局次長によると、作業部会の中で非政府組織(NGO)の一員として活動している「核兵器ゼロ」のアラン・ウェア氏が「宣言」とそれに添付した世界大会実行委員会の書簡を直接議長に手渡しました。さらにウェア氏自身が発言の中で「宣言」に言及し、出席している各国代表団に配布してくれたといいます。
土田氏は「禁止条約の交渉開始を求める世界大会の総意をタイムリーに作業部会にとどけることができて、うれしい」とのべました。
草の根の運動での変化に確信
田上市長あいさつ
「核兵器全面禁止のために―草の根の運動と国際連帯」をテーマに開いた同「国際交流フォーラム」。核保有国や「核の傘」の下にある国などの海外代表と日本の草の根の参加者が、国際政治を動かしてきた確信とともに、ヒバクシャ国際署名などの運動を発展させていく決意を語りあいました。
アメリカフレンズ奉仕委員会のジョゼフ・ガーソンさんは、1950年代のストックホルム・アピール署名が朝鮮戦争での米軍の核兵器使用を押しとどめたことに触れ、「国連作業部会や国連総会にむけてヒバクシャ国際署名が重要な役割を果たす」と強調。英核軍縮運動(CND)のキャロル・ターナーさんは、核ミサイル搭載原潜トライデントの更新反対の運動についてのべました。オランダのパックスのセルマ・オーストワードさんは、核兵器禁止の流れに加わるよう政府に圧力をかけていく取り組みについて報告。韓国のイ・ジュンキュ北韓大学院大学客員研究員は、北朝鮮の核兵器開発などについて報告しました。
討論では、「核兵器の非人道性を訴えてきた私たちの運動が、核兵器禁止条約の交渉開始への変化をつくり出した」「米国の大学に国際署名を持って帰って広げるのが楽しみ」などの発言が出ました。
田上富久長崎市長が「43万長崎市民を代表して歓迎する」とあいさつしました。