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2016年8月9日(火)

「象徴の務め難しく」

天皇が国民に向け表明

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 天皇は8日、「象徴としてのお務めについて」とする発言を、ビデオメッセージの形で発表しました。生前退位の意向を示している天皇は、そのことには直接触れず、「次第に進む身体の衰えを考慮する時、これまでのように全身全霊をもって象徴の務めを果たしていくことが、難しくなるのではないかと案じています」と語りました。

 映像は約11分間。皇居・御所の応接室で7日に収録されました。

 冒頭、「天皇もまた高齢となった場合、どのような在り方が望ましいか、天皇という立場上、現行の皇室制度に具体的に触れることは控えながら、私が個人として、これまでに考えて来たことを話したい」と述べました。

 天皇は、2度の外科手術や高齢による体力低下を覚えるようになったころから「従来のように重い務めを果たすことが困難になった場合、どのように身を処していくことが、国にとり、国民にとり、また、私のあとを歩む皇族にとり良いことであるかにつき、考えるようになりました」と語りました。

 そして、高齢化への対処として国事行為を縮小することには「無理があろう」と述べ、天皇の行為を代行する摂政を置くことについても否定的な見方を示しました。

 その上で、天皇が健康を損ない深刻な状態に至った場合、社会の停滞や国民の暮らし、残された家族への影響が懸念されるとして、「こうした事態を避けることはできないものだろうかとの思いが、胸に去来することもあります」と語り、国民の理解を求めました。

「重く受けとめる」 安倍首相コメント

 天皇のビデオメッセージ発表を受けて安倍晋三首相は8日、官邸で記者団に対し、「天皇陛下が国民に向けて発言したことを重く受け止めている」と述べました。天皇の公務のあり方などについては「天皇陛下の年齢や公務の負担の現状に鑑みるとき、天皇陛下の心労に思いを致し、どのようなことができるのかしっかりと考えていかなければいけない」と語りました。


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