2016年8月3日(水)
沖縄県が答弁書提出
辺野古違法確認訴訟 “国は権限逸脱”
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沖縄県名護市辺野古の米軍新基地建設をめぐり、翁長雄志知事が埋め立て承認取り消しの是正の指示に従わないのは違法だとして国が県を訴えた裁判で、県は1日、答弁書と第1準備書面を福岡高裁那覇支部に提出しました。この中で県は、翁長知事の埋め立て承認取り消しは適法であり、国土交通相の是正の指示は権限の逸脱と主張しました。
国は「3月23日までに(県が埋め立て承認の取り消しを)取り消さないことが違法であることを確認する」としています。これに対し県は、公有水面埋立法を所管する国土交通相が、同法の要件をみたさない違法な承認処分を維持することを目的に是正するよう指示を出すことは不当であると、国の関与に疑問を投げかけています。
国地方係争処理委員会の国と県双方に真摯(しんし)な協議を求めるという決定に従って、知事が国に協議の申し入れをした経緯に照らせば、知事は問題解決のために積極的な措置を講じていることは明らかだと指摘。「不作為の違法がある」などと評価されるべきではないとしています。
第1準備書面で県は、辺野古に米軍新基地を設置する根拠となる法律を制定することなく新基地建設を強行することは憲法違反であると主張しています。
同日、県は、翁長知事の本人尋問と、稲嶺進名護市長や環境の専門家など8人の証人尋問を申請しました。
裁判は、5日に第1回口頭弁論が開かれ、翁長知事が意見陳述します。
翁長知事支援の事前集会開催へ オール沖縄会議
「辺野古新基地を造らせないオール沖縄会議」は2日、新基地建設をめぐり国が県を訴えた裁判の第1回口頭弁論が開かれる5日に、意見陳述に臨む翁長雄志知事や県弁護団を激励する裁判所前事前集会を開催することを決めました。
集会は午後1時から、福岡高裁那覇支部前の公園で開きます。集会では翁長知事も裁判にあたって決意を述べます。「オール沖縄で翁長知事を支え、辺野古裁判に勝利しよう」と幅広い参加を呼びかけています。