2016年7月29日(金)
増田氏 言い訳するも反省なし
地方財源取り上げ 「自治体消滅」論
東京都知事選で自民、公明が推す増田寛也氏は、自身への批判に対して公式サイトなどで「お答えします」として言い訳に躍起となっています。
増田氏は総務相時代、地方交付税の抑制路線はそのままにして東京都などから税財源を取り上げて他の自治体に回したことについて、「消費税10%に上がる段階で終了することが決まり、1つの区切りをつけられたと考えます」と人ごとのような説明をしています。
これまで都の減収は1兆2300億円にも上っているのに、税財源取り上げへの反省もなく、しかも10%増税が延期されて税財源の取り上げが続くことにもふれていません。にもかかわらず、「知事になったら都民の税をしっかり守っていく」などというのは無責任の極みです。
増田氏はこれまで、人口減少で896市区町村(全体の49・8%)が「消滅可能性自治体」になると決めつけ、一定規模の自治体に集約するべきだと主張してきました(2014年の日本創成会議提言)。東京でも豊島区などが「消滅可能性自治体」とされ、対象とされた自治体から「論拠が薄弱」「自治体の努力を無視している」と批判を浴びました。
この問題について増田氏は「豊島区はいくつもの取り組みを実践したことで『持続発展都市』に転換したと聞いています」と弁明。「私が知事になれば、持続可能な都市への流れをより強固なものにしていきます」と売り込んでいます。
「消滅可能性都市」と脅して自治体つぶしを叫びながら、それに反省もなく「強固なものにしていく」といわれても、都民の信用は得られません。