2016年7月28日(木)
一つひとつの命 かけがえのない存在
相模原事件 障害者団体相次ぎ声明
相模原市の障害者施設で障害のある人たちが殺傷された事件を受け、障害者団体は27日までに相次いで声明を発表し、「障害のある人一人ひとりの命の重さに思いをはせてほしい」などと訴えています。
知的障害者と保護者でつくる「全国手をつなぐ育成会連合会」(久保厚子会長)は声明で、「抵抗できない知的障害のある人を狙った計画的かつ凶悪残忍な犯行であり、到底許すことはできません」と強調しています。
また、声明は、「障害のある人はどんな障害があっても一人ひとりの命を大切に、懸命に生きています。家族はその歩みを支え、見守っています」と述べています。
そのうえで、「事件で無残にも奪われた一つひとつの命は、かけがえない存在でした」として、「障害のあるなしで特別視されることなく、お互いに人格と個性を尊重しながら共生する社会づくりに向けてともに歩」むことを市民に求めています。
同会は、「障害のあるみなさんへ」として、メッセージも公表しています。
障害者インターナショナル日本会議(平野みどり議長)は、事件の背景に障害者を「あってはならない存在」とする優生思想があると指摘。そのうえで、障害者の命と尊厳が守られるよう、共生社会をめざす活動を強める決意を述べています。
きょうされん常任理事会は、同様の事件を繰り返さないよう、事件の背景や真相の究明を求めています。