2016年7月24日(日)
主張
東京都知事選激戦
憲法守る知事、憲法生かす都政
投票日が1週間後に迫った東京都知事選で、日本共産党など野党と広範な都民・市民が推す鳥越俊太郎氏の、都政を刷新し都民に都政を取り戻すという訴えと、日本の平和と憲法を守り抜くという決意表明に、反響が広がっています。都知事選は鳥越氏と、自民・公明の与党が推す元総務相、直前まで自民党衆院議員だった元防衛相の大激戦ですが、都政の刷新だけでなく憲法を守る点でも、都民の期待に応えられるのは鳥越氏です。安倍晋三政権による憲法破壊策動が強まる中で、憲法を守る知事を誕生させ、憲法を生かす都政を実現することが重要です。
改憲の流れ食い止めよう
「人権・平和・憲法を守る東京を」「東京から平和と憲法を守る。核も原発もない社会をつくる」―。鳥越氏は、街頭の演説でも、ビラなどの宣伝でも、平和と憲法を守ると力を込めて訴えます。
もともと作家の澤地久枝氏らと戦争法反対で運動してきた鳥越氏は、参院選で自民、公明など改憲勢力が参院でも「3分の2」の議席を獲得したのを見て、このままでは日本が「戦争する国」になってしまう、日本の大事な憲法を変えようとする流れを止めたいと、都知事選への立候補を決意しました。都民の声に耳を傾ける鳥越氏は、選挙中も調査や対話を重ね、都政問題でも憲法問題でも、日に日に訴えに鋭さを増しています。
鳥越氏が力を込めているのは、平和や憲法の問題が都政に直結する大問題だということです。都知事と都政の一番大事な仕事は、1300万都民の命と暮らしを守ることです。戦争法と憲法改悪で日本が「戦争する国」にされれば、都民の命も暮らしも破壊されます。戦争準備のために都民の暮らしが圧迫されたり、東京都の活動が動員されたりもしかねません。戦争法や憲法改悪の問題は、都政に関係ない問題ではないのです。
鳥越氏は知事になれば都議会と協力して「非核都市」を宣言するとしています。核兵器による戦争を許さないとともに、原発についても「原発ゼロ」を目指すと明言します。文字通り都民の命と暮らしに直結した都政の課題です。
東京は日本の首都であり、世界有数の大都市です。その東京に平和と憲法を守る知事が誕生すれば、日本の政治にも世界の政治にも大きな影響を及ぼすことは明らかです。安倍政権の改憲の動きを食い止めようと名乗りを上げた鳥越氏の勇気に、都民から期待の声が高まるのは当然です。
知事選に立候補した元防衛相の女性候補は、自民党内でも有数の改憲・タカ派で、憲法の改悪どころか核武装まで主張してきました。自公に推された元総務相の候補も、改憲に反対していません。鳥越知事の実現で、全国と世界に平和と憲法を守り抜くメッセージを発信することが重要です。
「住んでよし」の実現にも
鳥越氏が主張する、都政を都民に取り戻し「住んでよし」「働いてよし」「学んでよし」「環境によし」の東京を実現するという都政の課題も、平和と憲法を守り抜いてこそ達成できます。
都政ではいま、急速に進む高齢者問題や保育所の待機児などが大問題です。平和を守り、暮らしを優先する憲法を都政に生かし、税金を暮らし優先に切り替えてこそ、都民の暮らしが守られます。