2016年7月22日(金)
ヘリパッド建設中止を
沖縄県議会 賛成多数で意見書
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沖縄県議会は21日、本会議を開き、米軍北部訓練場(東村、国頭村)ヘリパッド(着陸帯)建設の中止を求める意見書を、与党3会派(社民・社大・結、おきなわ、日本共産党)の賛成多数で可決しました(賛成26、反対15、退席6)。
意見書は、昨年2月以降2カ所のヘリパッドが米軍に提供され、オスプレイが昼夜を問わず民間地域の上空を低空飛行し、住民は身体的にも精神的にも限界を超えた騒音・低周波を浴び続け、学校を欠席する児童もいるなどの現状を指摘。政府がヘリパッド建設を強行しようとしていることに抗議し、建設をただちに中止するよう求めています。
提案説明と質問にたいする答弁で、提案者の新垣清涼議員(社民・社大・結)、渡久地修議員(日本共産党)らは、沖縄防衛局の騒音調査結果も示して県民の生命、安全、生活環境を守るため県議会として対応する必要があると強調しました。
日本共産党の比嘉瑞己議員は、ヘリパッドは、在沖米海兵隊が欠陥機オスプレイを使用するための施設であると指摘し、「巨大な国家権力によって辺野古新基地建設や高江ヘリパッド建設を進めるその手法は『現代の銃剣とブルドーザー』」と批判し、意見書の可決に賛成しました。
自民党は「今回の意見書提案によって北部訓練場の返還が遅れる可能性がある」などとして反対。公明党、おおさか維新は合意形成が不十分として退席しました。
県議会はこのほか、在沖米軍基地周辺の学校などを対象に防衛省が実施している空調維持費補助の一部廃止の撤回を求める意見書を全会一致で可決しました。