2016年7月21日(木)
小池百合子候補「病み上がり」暴言 がん患者 抗議
差別と偏見 自ら吐露
東京都知事選の演説で、小池百合子候補が「病み上がりの人を連れてきてどうする」と鳥越俊太郎候補を誹謗(ひぼう)した件をめぐり、がん患者らが抗議の声を上げています。
「自分のことを言われているようで、この発言は絶対に許せません」と話すのは、進行がんの患者で、日本難病・疾病団体協議会(JPA)事務局長の水谷幸司さん(60)=東京都豊島区=。「ご本人は最初、『言ったかどうか忘れた』と。無意識に出たならなおさら、がん患者を差別と偏見で見ていることを自ら吐露したことになります。その後、動かぬ証拠を突き付けられると『あれは励ますつもりで言った』と言い訳をする。失言を認めずに上塗りをするのは、辞めた舛添氏(要一前都知事)と同じ。都知事になろうとするなら、素直に誤りを認めて謝罪すべきでしょう」と批判します。
そのうえで、「公人としての発言は障害者差別解消法にも抵触するのではないか」と指摘します。
同法は、国や自治体、民間事業者が、障害のある人に対して正当な理由もなく、障害を理由として差別することを禁止しています。対象に、がんや難病患者なども含まれます。
自身のホームページで「シニアも、障がい者もいきいき生活できる、活躍できる首都・東京」を掲げる小池氏。
障害者と家族の生活と権利を守る都民連絡会(障都連)事務局長の佐田光三郎さんは「平気で公約を破るような発言をする候補者に都知事の資格はありません。障害者差別禁止の推進を訴える鳥越さんを都知事におしあげたい」と語っています。