2016年7月21日(木)
辺野古に新遺跡認定
新基地工事遅れ さらに
沖縄県教委
沖縄県教育委員会は20日、新基地建設が狙われる名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブ内の一部陸域と海域を新たな遺跡(埋蔵文化財包蔵地)として認定したと発表しました。認定範囲は辺野古崎の先端部分一帯。遺跡認定によって今後さらに詳細な発掘調査が必要になるとみられ、新基地関連工事の遅れは避けられない状況です。
新たな遺跡名は、「長崎兼久(ながさきかねく)遺物散布地」で、時期は近世以降とみられます。これにより、シュワブ内の遺跡は計8カ所となります。
県教委は昨年11月、辺野古崎周辺や北側海岸一帯で見つかった全17点の土器や石器などの遺物を文化財として認定。一帯を遺跡として認定できるか、名護市教委と調整を続けていました。今回新たに計11点の石器や貝製品も文化財として認定しました。
政府は14日の県との会合で、裁判の「和解」を受けて中止してきたシュワブ陸上部の工事を近く再開したい意向を表明しています。しかし、今回の遺跡認定によって国が再開を強行しても、文化財保護法に基づく市教委との協議や、遺跡の性格や範囲を把握するための発掘調査が必要になるとみられます。