2016年7月20日(水)
「靖国」派集会で 小池 百合子候補
戦後教育を「自虐的」と攻撃
“自主憲法制定”主張
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東京都知事選(31日投票)に立候補した小池百合子元防衛相が、2003年8月15日に「靖国」派が開いた集会で、「親殺し、子殺し」などは「自虐的な戦後教育」の結果だとする持論を語り、改憲などを主張していたことが、改憲派右翼団体「日本会議」の機関誌『日本の息吹』(同年9月号)の記事でわかりました。
当時、自民党衆院議員だった小池氏は、東京・九段の靖国神社境内で開かれた「戦没者追悼中央国民集会」で、「国家への帰属意識や伝統への尊敬の念」などが失われると「国家は内部崩壊を始める」と主張し、当時社会問題化していた「親殺し、子殺し、少年による幼児殺し」を列挙。「家族に対する愛情なき人に国家への愛を求めるのは土台無理な話。これも自虐的な戦後教育の結果です」と決めつけています。
さらに、北朝鮮による日本人拉致被害なども示しつつ、「人権を声高に叫ぶ人たちほど、本当に守るべき人権は無視してきました」と決めつけ、「自前の憲法を有し、また教育基本法の改正に一日も早く取り組むことをお誓いしたい」などと表明していました。
日本の過去の侵略戦争は「アジア解放」の「正義の戦争」だったと主張する「靖国」派は、極東国際軍事裁判(東京裁判)が断罪した日本の戦争犯罪を否定する立場から、戦後の歴史教育を「自虐史観」「自虐的教育」などと攻撃し、戦後の世界秩序に真っ向から挑戦しています。「自虐的」との攻撃は、小池氏が「靖国」派と同じ歴史観の持ち主であることを示すものです。