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2016年7月18日(月)

きょうの潮流

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 現地でもようやく本番ムードが漂ってきたようです。南米初のリオデジャネイロ五輪まで3週間を切りました。治安、ジカ熱、ドーピング(禁止薬物使用)など芳しくない話題が多い中、希望の火をともすのが初の“難民チーム”の存在です▼国際オリンピック委員会が、中東やアフリカなどの難民のうち、十分な練習環境にない選手を支援。南スーダンやシリア出身の10人が選ばれました。ユニホームは支給され、表彰式では国歌の代わりに五輪賛歌が流れます▼その一員ではありませんが、難民を抱える国から出場を目指す選手もいます。西アフリカのマリ共和国。競泳代表のファトゥ選手もその一人です。同国の紛争は収束に向かっているものの、内外に20万人近い避難民を抱えます。貧困、衛生上の問題、学校に通えない子どもたちなど多くの問題が横たわります▼ファトゥ選手は、ある日本人の援助でリオの舞台にたどり着きます。国連児童基金(ユニセフ)教育専門官の井本直歩子さんです。1996年アトランタ五輪の競泳選手だった井本さんは、現地でスポーツを通した平和教育に力を注ぐ傍ら、水泳指導にあたってきました▼「先進国でも途上国でもスポーツの可能性は無限大。つらい環境でもスポーツを通して子どもたちに勇気や楽しみを与えられる」。言葉の端々に熱い思いがこぼれます▼困難な環境を越え、夢の舞台に立つ選手たち。その平和と希望の種が、タンポポのようにふわりと世界に広がっていく。そんな五輪になればいい。


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