2016年7月12日(火)
主張
参院選開票結果
市民と野党 共同の力発揮した
参院選が投開票され、日本共産党は比例代表で601万票余を得て5議席を獲得、選挙区でも東京選挙区で当選するなど各地で得票を伸ばしました。日本共産党、民進党など野党4党が協力した全国32の1人区でも、11選挙区で野党統一候補が勝利しました。ご支援いただいた方、猛暑や豪雨のなかもご奮闘された方々に、心からお礼申し上げます。安倍晋三政権による経済と暮らしの破壊や改憲策動がいよいよ重大化します。安倍政権の暴走政治にストップをかけるため、国民・市民とさらに力を合わせ立ち向かう決意です。
政治を変えての願い受け
日本共産党が今回の参院選の比例代表で獲得した得票と議席は、目標とした850万票、9議席には及ばなかったものの、躍進した前回3年前の比例代表よりも得票を増やし、歴史的にも過去2番目の得票数となりました。戦争法の強行や「アベノミクス」による暮らしと経済の破壊など、国民の間で積もりに積もった安倍政権への怒りとともに、日本共産党に対して寄せられた、今の政治を変えるために頑張ってほしいという期待に身の引き締まる思いです。
選挙区でも東京選挙区で3年前に続き、31歳の青年弁護士の当選が実現できたことは大きな喜びです。野党統一候補を擁立した1人区以外の複数区でも、日本共産党の候補者は神奈川で接戦、埼玉、千葉などで大きく得票を伸ばしました。比例と選挙区合わせた6議席は改選議席の2倍です。非改選と合わせ14人に前進した参院議員団は、21人の衆院議員団とともに公約実現へさらに奮闘できます。
今回の参院選で特筆される、32の1人区全てでの野党統一候補の擁立では、3分の1を超える11選挙区で勝利できました。このことは大きな成果です。戦争法に反対した青年や女性、学者など市民の共同に後押しされて、野党と市民が力を合わせてたたかった初めての国政選挙です。戦争法廃止・立憲主義回復の大義のもとに結集した市民と野党の共闘は、その力によってこそ「政治は変えられる」との有権者の期待を広げ、力強く実証したのです。野党共闘のいっそうの発展が求められます。
無党派層の6〜8割が野党統一候補に投票したとのマスメディアの出口調査の結果(「朝日」11日付)もあります。全体として自民党は議席を前回比10議席も減らすなかで、福島では現職の法務大臣が、沖縄では沖縄北方担当大臣が落選しました。これらの選挙区での野党候補の勝利は、東京電力福島原発事故に反省なく原発再稼働を推進する政治や、「辺野古が唯一」と県民に米軍新基地建設を押し付ける強権的な暴走への住民の怒りの表明であることは明らかです。
平和と暮らしを守るため
選挙中、安倍首相の自民・公明の与党とその補完勢力は、「野合」などという低劣で異常な野党共闘攻撃を繰り広げました。第一歩とはいえ、各地で野党候補が勝利したのはそうした攻撃が国民には通用しないことを証明しています。
選挙の結果、自公とおおさか維新などを合わせれば参院でも3分の2を超えたとされますが、選挙中、改憲について語らなかった安倍首相に国民は改憲発議など「白紙委任」していません。安倍政権の暴走を許さず、新しい政治の実現へ力を合わせていきましょう。