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2016年7月6日(水)

危機感強める与党

なりふり構わぬ締め付け 反共攻撃に執念

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 「厳しいたたかい、厳しいたたかいです」

 4日、参院選2度目の大分入りで選挙区候補者を応援した安倍晋三首相はこう繰り返しました。

 自民党の稲田朋美政調会長は、宮城の候補者応援で「大接戦で勝つかどうかわからない」(2日)と危機感をあらわにし、「なぜ東北がこんなに厳しいか、まさしく農業の問題、TPP(環太平洋連携協定)の問題があるからです」と語りました。

 東北から九州まで全国の参院選1人区で、野党共闘の効果が広がり、安倍自公政権を追い詰めています。

 東北に支援に入る自民党関係者は「野党共闘を“野合”と攻撃して票を掘り崩そうとしているが、なかなか盛り返せない」と厳しい表情を見せます。

 地方紙関係者の一人は、「農家の自民党への反発は強烈だ。農政連のような“鉄板組織”が各地で自民党を見放している。アベノミクスの効果は農村、地方には全く関係ない。東北から西日本まで地殻変動が起きている」と指摘します。

 また首都圏の自民党中堅幹部の一人は「今度の選挙では“やっぱり安倍はいやだ”という思いが自民党支持者の中にもある。安保法制の問題で『安倍はへ理屈ばかりで、まともな説明をしていない』という批判が出る。『いつもは自民党だけど、今度は“民共”の話を聞いてみよう』という動きが出ている」と述べます。

 創価学会員の一人も「安倍さんとはやりたくないという学会員は増えている。安倍は改憲というより反憲法だ。共産党への攻撃もひどすぎる」と述べます。兵庫県の日本共産党演説会には、創価学会員や公明党支持者が参加し、「平和の筋を通す共産党に入れる」と申し出てきました。

 安倍自公政権は、危機感を強め、引き締め、巻き返しへ激しい執念を見せます。

 最終盤、首相自ら、長野、新潟、山梨、三重、滋賀など激戦の1人区を最後までくまなく回る遊説日程を組み、幹部も連続投入します。首相は、地方議員や地方の業界団体役員にまで直接電話をかけ、自民党候補の押し上げを依頼する「電話作戦」を展開。業界ぐるみで社員とその家族、取引先、地縁、血縁まで「支持」を押し付ける締め付けを強めています。長野では、野党のリードを挽回し「横一線になった」と自民候補が演説で気炎をあげています。

 公明党候補が苦戦する複数区では、自民党候補を立てているのに、安倍首相を先頭に自民党幹部や政権首脳が相次いで公明を応援。5日には菅義偉官房長官が、埼玉の公明候補応援で反共攻撃の先頭に立ちました。見返りに、1人区で公明による自民候補支援を強固にする動きで、両党のかつてない融合が強まっています。

 なりふり構わぬ締め付けや共産党抑え込みの反共攻撃には、市民的な反撃も各地で広がっています。熾烈(しれつ)なたたかいが続きます。

(中祖寅一)


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