2016年7月5日(火)
小池氏発言の核心部分を省略
公明新聞こそ「ご都合主義」
公明新聞は4日付で「共産党のご都合主義が明白に」という記事を掲載しました。日本共産党の小池晃書記局長が出演した3日のテレビ番組「新報道2001」で、戦争法=安保法制をめぐる「共産党の矛盾が改めて明らかになった」と決め付ける中身です。しかし、小池氏の発言のうち公明党に都合の悪い部分を欠落させた「ご都合主義」の内容になっています。
番組では、公明党の井上義久幹事長が日本共産党に対し、自衛隊を違憲の存在だとしているのに災害や急迫不正の侵害のときは活用するというのは「ご都合主義だ」と中傷。これに対し小池氏は、今度の選挙は自衛隊が違憲かどうかが問われている選挙ではないとしたうえで、次のように反論しました。
―熊本地震や東日本大震災で大きな役割を果たしている自衛隊のみなさんは専守防衛の志で自衛隊に入っている。そうした人たちを海外での戦争に駆り立てることは許されるのか。その一点が今度の選挙で問われているんです。安保法制を廃止するというのはそういうことです。私たちは安保条約を廃止しろ、自衛隊をなくせなんていま言っていません。実際に自衛隊員を危険にさらしているのは自民党と公明党です。
よほど痛いところを突かれたのでしょう。井上氏は一言も弁明できませんでした。
ところが公明新聞は、このうち「安保条約を廃止しろ、自衛隊をなくせなんていま言っていません」という部分だけ引用。「自衛隊員を海外の戦争に駆り立てていいのか」という、戦争法の核心を突いた発言はまるまるなかったことにしているのです。
同番組後に行われたNHK「参院選特集」で小池氏は「立憲主義を破壊して海外で戦争できるようにしておいて、公明党は『平和の党』と語る資格はない」と批判しましたが、ここでも井上氏は一言も反論できませんでした。
明らかになったのは、公明党こそ「ご都合主義」であり、「平和破壊の党」だということです。