2016年7月3日(日)
きょうの潮流
電話で対話していると、やはり暮らしの話でつながります。介護や子育て、消費税や年金のこと。いくら切り詰めても生活は苦しいと嘆く声も▼それは指標にも表れています。将来への不安もあり個人消費は相変わらずの低調ぶり。家計調査でも3カ月連続の減少で、うるう年を考慮すれば9カ月連続の落ち込みです。消費の冷え込みで物価は下落。企業の生産活動も停滞し、労働環境も悪化する。負の連鎖です▼口を開けば、野党共闘の悪口と経済対策の安倍政権。都合のよい数字を並べても国民に実感がないことは本人たちも承知しています。公明新聞には「果実を広く国民が実感できるよう分配し、将来不安の解消や消費意欲の増進につなげていくことが重要」だと▼「三年半を超える経済失政が、立憲主義の破壊の陰で進んできた」。そう発信しているのは市民連合の中野晃一上智大教授。「政府にまじめに経済をやらせたい人ほど、立憲四党を応援すべき。改憲に割くムダな時間はない」▼年金までばくちにつぎ込み、「安定」どころかどの分野でも混乱をもたらしているアベ政治。〈道なかば 下から読めば ばかな道〉。いまネットで話題の川柳です▼シールズの奥田愛基さんは「民主主義に観客席はない」といいます。声をあげ、立ち上がった人たちだけが主人公ではないでしょう。まじめに日々を生きながら不安を抱えている人びとも安心して暮らしたいとの思いは同じ。あと1週間。その願い、政治を変える希望へと結びつけたい。