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2016年7月1日(金)

主張

教育と参院選

世界最低の予算ふやし希望を

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 今回の参院選は、子どもの教育をめぐっても大切な選挙です。教育の一番の争点は、世界最低水準の教育予算をこのまま続けるのか、教育予算をふやして教育に希望のもてる国にするかです。

負担軽減と条件整備こそ

 教育予算のバロメーターである国内総生産(GDP)に占める教育への公的支出の割合が、日本は経済協力開発機構(OECD)加盟国のなかで6年連続最下位です。教育軽視の政治の結果です。

 そのため何がおきているでしょうか。一つは、あまりに重い教育費負担です。

 世界をみると、大学の学費が無料のうえ月々数万円を学生に生活費として給付している国もあります。学費の高いアメリカでも、奨学金は返済しなくてすむ給付制が主流です。学費も高く、給付制奨学金もない国は日本しかありません。

 日本の国立大学の授業料は年間約53万円、私立大学は平均約86万円にのぼります。高学費のために半数の学生が奨学金を借りていますが、卒業時に数百万円の借金となって重くのしかかります。

 こんなことはもうやめて、教育のことでお金に苦労することのない国にしましょう。

 日本共産党は学費負担軽減の第一歩として(1)大学授業料を国公立も私立も10年で半額に(2)返済不要の給付制奨学金を70万人(学生の4人に1人)に月3万円支給、現在返済中の人も軽減―という提案をしています。小学校から高校までの教育費の負担軽減も求めています。野党4党は「共通政策」で「給付制奨学金の実現」「高校教育の無償化」を確認しています。

 安倍晋三政権の「1億総活躍プラン」には、世界最低の教育予算について一言もなく、学費値下げもありません。給付制奨学金は「検討」の対象にすぎず、実施しなくてもすむようにしています。

 最低水準の教育予算がもたらすもう一つの問題は、教育条件を劣悪なものにしていることです。

 欧米では20〜30人学級が当たり前なのに、日本の国基準は小学校1、2年生をのぞき40人学級のままです。1学級の子どもの数が減れば、ゆきとどいた教育ができます。国の調査では保護者の84%が35人以下の学級を求めています。

 ところが安倍政権は、民主党政権時に全会一致ではじめた35人学級を4年続けて妨害しています。本当なら今年度にも小6まで35人学級が実現するはずだったのに、小2で足踏みしたままです。

 日本共産党は、35人学級は少子化のもとでわずかな予算で実施できることを具体的に明らかにし、その実現を求めてきました。「自民党・公明党もふくむ全会一致できめた35人学級の順次実施をなぜやらない」との追及に、安倍首相も「鋭意努力する」と答弁せざるをえませんでした。日本共産党の躍進は、少人数学級実施、教育条件前進のたしかな保障です。

自由と自主性を守り

 安倍政権は「愛国心教育」や「高校生の政治活動の制限・禁止」など教育への権力的介入の点でも見すごせません。日本共産党は、憲法の立場から教育の自由と自主性を守るため安倍政権と対決し、「道徳教育は民主主義の精神で」など前向きな提案を続けています。

 参院選で日本共産党をのばし、教育をかえる機会にしましょう。


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