2016年6月30日(木)
高校生の政治活動制約
国際人権組織が懸念
国際人権NGOヒューマンライツ・ナウ(HRN)は28日、高校生の学校外での政治活動を制約する動きが起きていることにたいし、強い懸念を表明しました。
HRNは声明で、全県立高校が学校外での政治活動について事前の届け出を義務付ける校則に変更することにしたと報道されている愛媛県などを例にあげ、届け出制が導入されると、“学生は自己の政治的思想を告白することを学校側に強要されることになり、強度の精神的苦痛を伴う”“進学や教師の学生への対応などに関して不利益を被るのではないかと不安になり、政治的活動への参加を控えることは容易に予測される”と指摘。
届け出制の導入は、「憲法21条1項(表現の自由)、19条(思想・良心の自由)、日本が批准した子どもの権利条約に違反するものであり、到底認めることができない」と述べています。
文部科学省は昨年10月に高校生の政治活動を一定の範囲内に押し込めようとする旨の通知を各都道府県教育委員会などに発出。1月に同通知に関する「Q&A」と題する書面を交付しています。