2016年6月30日(木)
知りたい聞きたい
共産党は軍事費 どう考える?
軍事費(防衛関係費)に対する日本共産党の考え方を教えてください。
削減対象は海外派兵型兵器
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2016年度の当初予算に防衛省が計上した軍事費は、5兆541億円(SACO関係経費・米軍再編関係経費含む)にのぼり、史上初めて5兆円の大台を突破しました。
日本共産党は、安倍政権の下で軍事費を押し上げる主な原因となっている海外派兵型の兵器購入費を削減し、社会保障や子育てなど、暮らしの分野に振り向けるよう求めています。
軍事費の42・5%は自衛隊員の給与などに充てられる人件・糧食費ですが、人件費を削ったり、軍事費そのものをなくしたりするよう主張したことは、一度もありません。
海外派兵型の兵器とは、具体的には、政府が従来から採ってきた「専守防衛」の建前を超えて、海外への侵攻を可能にする機能や、高い攻撃能力をもつ装備のことを指します。
たとえば、いま自衛隊が導入を進めている最新鋭のF35ステルス戦闘機(1機あたり約181億円)は、レーダーに見つからずに他国に侵入でき、高い敵基地攻撃能力をもつのが特徴です。また、無人機グローバルホークの導入で、他国領土内の偵察が可能となります。米海兵隊のような“殴り込み”作戦に使う垂直離着陸機V22オスプレイ(同約112億円)や、水陸両用車(同約7億円)なども念頭に置いています。
これらは、「日本防衛」や「離島防衛」という名目で導入が進められており、もちろん兵器自体に「海外派兵型」や「国内型」などの区分があるわけではありません。
しかし、安倍政権が昨年強行した安保法制=戦争法と直結し、自衛隊をより海外展開できる態勢へと転換させるものだと日本共産党は考えています。
また、軍事費の1割超を在日米軍関係経費が占めており、日本共産党は、日米安保条約がある下でも、条約上は支払い義務のない光熱水料などをはじめとする「思いやり予算」の撤廃や、沖縄県の民意を無視した名護市辺野古への米軍新基地建設の中止も訴えています。
(2016・6・30)