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2016年6月29日(水)

なるほど!論戦ポイント

安倍政権「最賃1000円めざす」?

順調でも7年後 地域格差無視

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 自民党は「最低賃金3年間で約50円上昇」(実際には49円)と誇り、安倍首相も日本記者クラブでの党首討論(6月21日)などで宣伝しています。しかし、それはあくまで全国加重平均(人口を加味した平均)の話。実際に50円以上最賃が上がったのは、47都道府県のうち、東京、千葉、神奈川、愛知、大阪、広島のわずか6都府県にすぎません。

 引き上げ額がもっとも低いのは、鳥取、宮崎、鹿児島、沖縄の4県で40円。もっとも大幅に引き上がった愛知県の62円とは、22円もの差があります。

 安倍政権は、「最低賃金1000円」を目指すとしていますが、経済成長に配慮しつつ「年率3%程度をめど」という引き上げ目標では、順調に推移しても、到達するのは7年後の2023年です。

 しかも、「1000円」とは、これまた「平均」のことです。各地域の現在の最賃が毎年3%ずつ上がるとすれば、23年に1000円以上になるのは、埼玉、東京、千葉、神奈川、愛知、京都、大阪、兵庫の8都府県だけです。800円台も17県残されます。

 選挙前を意識してか、今月14日の中央最賃審議会に塩崎恭久厚労相を派遣して引き上げポーズをアピールしましたが、最賃の地域格差で人口流出に苦しむ問題には何の言及もありませんでした。

 日本共産党は、中小企業への直接支援とセットで、最賃をいますぐどこでも1000円にして、1500円をめざすと政策に掲げています。最賃1000円以上は野党共闘の共通政策です。参院選での日本共産党の躍進と野党共闘勝利が、最賃大幅引き上げにつながります。


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