「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2016年6月28日(火)

きょうの潮流

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 米軍のB52爆撃機が飛行中に空中給油機と衝突。搭載していた水爆4個が投げ出され、うち2個が爆発。核爆発ではなかったものの、事故現場の農村地帯にプルトニウムがまき散らされた―。1966年1月17日、スペインで実際に起きた事故です▼放射能汚染を隠したい米軍は1600人の兵士を秘密の除染任務に駆り出しました。その後多くの兵士が放射能によるとみられる健康被害で苦しむことに。米紙ニューヨーク・タイムズが元兵士たちの証言を紹介する大型記事を掲載しています(19日電子版)▼軍は汚染について兵士に何も説明しませんでした。ある兵士は被ばくを防ぐ装備も着替えも与えられませんでした。72歳の今、肝臓と肺、腎臓にがんを抱え、毎月22万円の医療費は自己負担。現場には人体に影響を与えるほどの汚染はなかったと軍が主張しているためです▼しかし実際の汚染は測定器の針が振り切れるほど。「心配ない」という軍を信じた兵士の中には、爆発によるクレーターに腰かけて食事した人も。同紙が追跡できた元兵士40人のうち21人はがん患者で、すでに9人はがんで死亡していました▼B52は今も核任務を持ち、グアムに巡回配備されています。先月19日には離陸に失敗し、墜落炎上しました。スペインでの事故は昔話で済まされません▼改憲や戦争法に執着する安倍政権の根底にあるのは、米国の核抑止力を「不可欠」と公言するような軍事力信奉です。それはかえって国民の命を危険にさらす道でもあります。


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって