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2016年6月26日(日)

語ろう共産党・野党共闘

自公の攻撃 すべてに答えます

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 安倍首相らは、野党共闘の前進を恐れて、「安定か混乱か」などと政策そっちのけで口汚い攻撃を繰り返しています。しかし、事実はどうか。自公両党による日本共産党と野党共闘に対する攻撃のすべてにお答えします。


自公は安定? 野党共闘は混乱?

国民無視の暴走 自公こそ

写真

(写真)候補者らの訴えに声援を送る人たち=横浜市中区

 自民・公明両党は「暗く低迷した時代に逆戻りするのか」(安倍晋三首相)「安定の自公政権か、混乱が明らかな民共統一か」(公明・山口那津男代表)などと野党共闘を攻撃しています。

 しかし、自民・公明両党が「安定多数」を得てやったことは何だったでしょうか。数の力にまかせた国民無視の暴走政治のさらなる加速だったのではないでしょうか。

 秘密保護法の強行につづき昨年秋には、安保法=戦争法を成立させ、憲法破壊の政治を進めました。「世界で一番、企業が活躍しやすい国をめざす」と宣言し、大企業優遇の政治を続け、貧困と格差を拡大しています。「安定」の名でこんな政治を続けさせたら大変です。

 これに対し、「安倍暴走政治を何とかとめてほしい」との声に押されてつくられたのが日本共産党をはじめとする野党共闘です。

 野党は、戦争法廃止と立憲主義回復という大義のもとに結束し、安倍暴走政治をただす豊かな「共通政策」を掲げています。

 参院選では、安倍暴走政治の全体にノーの審判を下し、チェンジの意思を示すことがどうしても必要です。日本共産党と野党共闘の勝利こそが、国民が安心して暮らせる政治を取り戻すたしかな道となります。

野党は政策バラバラ?

大義で結束し共通政策も豊か

 自民党や公明党は“野党は政策がバラバラ”“具体的政策がない”かのように言いますが、そんなことはありません。しっかりと安倍政権に代わる選択肢を示しています。

 日本共産党、民進党、社民党、生活の党の野党4党は「安保法制を廃止し立憲主義・民主主義を回復させる」「憲法改定を許さない」という大義で結束。そのうえで「アベノミクスによる国民生活の破壊、格差と貧困を是正する」「TPP(環太平洋連携協定)や沖縄問題など国民の声に耳を傾けない安倍政権の強権政治に反対する」ことも共通政策として確認しています。

 暮らしの問題でも先の国会ですでに、介護職・保育士の賃上げ、児童扶養手当増額、長時間労働の法的規制など15本の議員立法を共同提案しています。

 市民連合とも19項目にわたる協定を結んでおり、そのなかで男女賃金格差の是正、公正な税制の実現も掲げており、中身を豊かに発展させているのです。

 大企業と富裕層を応援する「アベノミクス」に対して、国民の暮らしを応援して経済をよくするという対抗軸がしっかり立っているのです。安心してご支持をお願いします。

戦争法廃止は日米同盟のきずな壊す?

「血の同盟」のため憲法壊す権利ない

 安倍首相は、安保法制=戦争法を廃止すれば、「日米同盟のきずなが壊れる」と強調しています。

 しかし、歴代自民党政権が「憲法違反」としてきた集団的自衛権の行使を可能にしたのが戦争法です。「日米同盟」のためといって、最高法規である憲法を壊す権利など誰にもありません。

 それでは安倍首相が「希望の同盟」と持ち上げる「日米同盟」とは何でしょうか。

 安倍首相は、『この国を守る決意』という著書で「軍事同盟というのは“血の同盟”です」「今の憲法解釈のもとでは、日本の自衛隊は少なくともアメリカが攻撃されたときに血を流すことはない」と述べ、集団的自衛権の必要性を説いています。その後、その言葉通りに憲法解釈をかえ、戦争法を強行したのです。

 しかも、アメリカが他国に攻撃されたのは、75年前の日本による真珠湾攻撃が最後です。その後は、ベトナム戦争、イラク戦争など多くが侵略戦争です。「血の同盟」とはつまり、米国の無法な戦争のために日本の若者を戦場に駆り立て、血を流させるものにほかなりません。

 日本に必要なのは戦争法ではなく、憲法にもとづいた平和の外交戦略です。日本共産党は、すべての紛争問題を平和的に話し合いで解決するルールをつくる「北東アジア平和協力構想」を提唱しています。

違憲の自衛隊活用は立憲主義に反する?

戦争法の強行こそ立憲主義の破壊

 自民・公明両党は「共産党は、自衛隊は違憲だというのに、災害出動はさせる、急迫不正の侵害では、命をかけろというのは立憲主義に反している」などと日本共産党を攻撃しています。

 これこそ立憲主義をねじまげた攻撃です。立憲主義とは簡単にいえば、憲法を守る政治です。自衛隊についていえば、戦力不保持を定めた憲法に違反していることは、大多数の憲法学者も認めている通りです。

 しかし、自衛隊は創設以来62年、世界有数の軍事力に成長する一方で、災害救助にも出動しており、すぐになくすことはできません。そこで、日本共産党は、将来の課題として9条の完全実施に向けて、国民の合意で段階的に自衛隊の解消を図っていくことを提唱しているのです。

 その間、大規模災害や急迫不正の主権侵害が発生した場合、国民の命と安全を守るために自衛隊を活用するのは当然のことです。これこそ、憲法を守ることと国民の命を守ることの両方を追求する一番責任ある態度ではないでしょうか。

 いま立憲主義で一番問われているのは、安倍自公政権が歴代自民党政権の憲法解釈さえ百八十度転換して集団的自衛権行使を可能とした上、安保法制=戦争法を強行したことです。立憲主義破壊の勢力に、「立憲主義に反する」などといわれる筋合いはありません。

消費税問題で野党は違う?

貧困と格差の是正へ一致

 自公両党は「消費税問題で各野党の政策が違う」などと攻撃しています。安倍政権が、消費税増税を延期せざるをえなくなったのは、アベノミクスと消費税大増税路線の失敗です。

 アベノミクスによって貧困と格差が広がり、そこに消費税増税が加わって戦後初めて、2年連続で個人消費を冷え込ませ、景気回復の足を引っ張っているのです。

 ところが安倍首相はいまだに「アベノミクスを加速させ、消費税を増税する」と破たんずみの路線にしがみついています。

 これに対し日本共産党は、消費を必ず冷え込ませ、低所得者ほど負担が重い消費税増税は「きっぱり断念すべきだ」と主張しています。

 他の野党も、消費税そのものへの態度は違いますが、国民生活が厳しい状況におかれているもとで消費税増税に反対しています。そして、共通政策として、アベノミクスによる国民生活破壊、格差と貧困の拡大を是正することを掲げ、最低賃金の大幅引き上げなど具体的政策を掲げ、大企業と富裕層の優遇税制をただすことでも一致しています。

 自公が消費税問題を持ち出して、野党共闘を攻撃するのは、自らのすすめた消費税大増税路線の破たんを覆い隠すためにほかなりません。

EU離脱で政治の安定が必要?

アベノミクスやめ内需主導の経済こそ

 イギリスのEU(欧州連合)離脱が決定的となったことで世界金融市場は大混乱に陥り、日本でも円高と株安が進んでいます。これを受けて、安倍首相は「政治の安定が求められる。民進党や共産党に選挙で勝利を与えるようなことがあれば大変だ」などと言いだしています。

 しかし、異次元の金融緩和で円安をつくり、海外から投資マネーを呼び込み株高を演出するなど、ゆがんだ経済政策を進めたアベノミクスこそ大問題です。

 今回も、イギリスのEU離脱で日本の株価も大暴落しましたが、これはアベノミクスの結果です。外国のショックに弱い、もろい経済だと明らかになりました。

 いま必要なのは、経済の6割を占める家計を温めて内需主導による健全な経済に切り替えることです。

 日本共産党は、経済政策を国民の暮らし優先に転換し、日本経済を内需主導の健全な軌道にのせるために、(1)公正な税制(2)税金の使い方を暮らし優先に(3)雇用を守るルールの確立―「三つのチェンジ」を訴えています。

 リーマン・ショック(2008年)の時には「派遣切り」や中小企業に犠牲が押し付けられ、深刻な被害をもたらしました。こうしたことを絶対に許さないためにも「三つのチェンジ」がいよいよ大事です。

安倍政権を倒した後は?

共産党は政権構想提案前向きの結論めざす

 野党共闘で安倍政権を倒した後にどんな政権をつくるのかは、もちろん考えなくてはならない問題です。

 日本共産党はこの問題にもしっかりとした答えをもっています。それは憲法違反の戦争法を廃止することと、集団的自衛権の行使ができるようにした「閣議決定」を撤回することという二つの仕事をやりとげる政府「国民連合政府」をつくろうという提案です。いま野党間で国政の諸問題で政策の違いがあっても、憲法にもとづく政治を取り戻すという緊急、重大な任務で大同団結することが、あれこれの政策の違いを横においてでも最優先すべき重要な課題だからです。

 いま野党4党は、戦争法廃止、立憲主義回復という大義のもとに結束し、選挙協力を行っていますが、政権合意はまだできていません。

 しかし、今度の参院選でたとえ野党が多数をとったとしても、衆議院の構成が変わらない限り、政権交代は起こりません。ですから日本共産党は、政権合意がなくても国民的大義にたった選挙協力の障害にならないし、してはならないと考えています。

 政権が問われるのは次の衆院選です。日本共産党の志位委員長は「総選挙までに話し合いを行って、前向きの結論を得たい」と表明しています。

 民進党の岡田代表も「これからの話し合いです」と語り、生活の党の小沢一郎共同代表も「他党が力をあわせて国民の期待にこたえられるような集団になるべきだ」とのべています。


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