2016年6月26日(日)
激戦区で野党共闘攻撃
首相先頭に序盤から
脅威感じ なりふり構わず
東北6県全体で、自民、公明両党が推す候補と野党統一候補の正面対決となった大激戦のなか、安倍晋三首相は参院選公示日の22日に福島県に入ったのに続き、24、25両日には青森、岩手、宮城各県を遊説しました。8日の遊説開始以降、東北に入るのは2度目。どこでも激しい野党共闘攻撃を繰り返しています。
26日にも安倍首相は、やはり大激戦の山梨、長野両県で2度目の遊説を行う予定で、同党候補の押し上げに強い執念を見せます。自民党関係者は「野党優勢と言われるところでも、首相はあきらめていない」と強調。東北、北陸、信越地域では、共産党は「暴力革命の方針を維持」と攻撃する出所不明の謀略ビラが大量にまかれたり、新聞に折り込まれたりしています。
「大変なこと」
安倍首相は24日の岩手県一関市での演説で、英国の欧州連合(EU)離脱のニュースを受け「いま日本の政治の安定こそ世界から求められている。民進党や共産党にこの選挙で勝利を与えるようなことがあれば大変なことになる」などと述べました。投機マネーに揺さぶられない内需主導の経済立て直しの必要性が叫ばれているのに、アベノミクスのもろさと不安定性を棚に上げ、経済混乱を野党攻撃に利用する、なりふり構わぬ姿勢です。
また公明党の山口那津男代表は25日、神奈川県内で同党の選挙区候補を応援する中で、延々と野党共闘と日本共産党を攻撃。「民進、共産、(野党)統一などと言っても、ばらばらぶりが目に余る。混乱することははっきりしている。選挙互助会、無責任だ」と絶叫し、攻撃を過熱させました。
各地の自民党候補の街頭演説では、公明党議員が応援し、反共・野党共闘攻撃の演説を積極的に行う一方、公明党が候補を立てる複数選挙区では、自民党幹部が公明候補の応援に立っています。組織戦での協力を含め、自公両党は、共産党と野党共闘への攻撃をテコとし、かつてない強い結束を示しています。
「安全に悪い」
自民党の谷垣禎一幹事長は23日、同党が複数の候補を立てている神奈川県で公明党の宣伝カーに乗り込み、同党の三浦のぶひろ候補を応援(鎌倉市)。共産党と連携する勢力が勝利すれば「日本周辺の安全をどうするかに絶対に悪い」などと声を張り上げました。
新潟県で新聞に折り込まれた謀略ビラの依頼主は改憲・右翼団体「日本会議」の新潟県本部の理事長であることも判明しています。
序盤から広がる異様で低劣な共産党と野党共闘への攻撃は、安倍自公政権と補完勢力がそれだけ野党共闘の前進に脅威を感じていることを示すものです。
こうした攻撃を市民と一体に打ち破る動きも始まっています。