2016年6月25日(土)
都議会 リオ調査派遣中止
莫大な費用に都民批判
自公など27人
東京都議会の議会運営委員会理事会は24日、2016リオデジャネイロ・オリンピック・パラリンピック大会への議員調査団の派遣を中止することを決めました。舛添要一前知事の高額海外出張に続いて、都議調査団にも都民から批判があがっていました。
同日、宇田川聡史議運委員長(自民党)とともに会見した川井重勇議長は、中止の理由として諸経費の高騰などをあげ、「現時点での派遣は不適切と判断した」と述べました。
調査団は、自民党16人、公明党5人、都議会民進党4人、民進党都議団2人の計27人が、8月から9月の大会中に4回に分けて7日間の日程で参加する計画でした。
調査団の派遣を決めた4月14日の議運委理事会で、日本共産党の大山とも子幹事長は「莫(ばく)大な経費がかかり、最小限にすべきだ。開会式や閉会式を観覧してどのように調査するのか」と主張し、生活者ネットとともに参加を辞退。かがやけも4月下旬に辞退を申し出ました。
都議会は今年度予算で6200万円の調査団派遣費を計上していますが、五輪大会期間中のため宿泊費などが高騰し、費用が大幅に膨らむ見通しでした。
東京市民オンブズマンが23日、議員調査団の派遣中止を議長に申し入れました。
海外視察 抜本検討を
大山とも子共産党幹事長が談話
日本共産党都議団(17人)の大山とも子幹事長は24日、都議会がリオ大会への調査団派遣中止を決めたことについて、談話を発表しました。要旨を紹介します。
税金の無駄遣いをやめてほしいという都民の世論で中止に追い込まれたことは当然です。現地の物価高騰に伴う経費増大などが中止理由とされましたが、諸経費の高騰などは、最初からわかっていたことです。
共産党都議団は、当初から都民の税金を使う以上、派遣するにしても議長などの代表派遣にすべきだと主張し、参加を辞退しました。しかし、自民党、公明党などは、東京五輪大会組織委員会からの依頼があったとして、28人(当初)もの派遣を決めました。結局、それほどの必要性がなかったということではないでしょうか。
共産党都議団は、多額の税金を使う知事の海外出張、都議会各会派の海外視察について、情報開示資料をもとに分析し、改善を求めてきました。今後、都議会として、海外視察・調査のあり方を抜本的に検討することが必要です。