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2016年6月24日(金)

主張

戦争法への審判

あの暴挙を国民は絶対忘れぬ

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 多くの市民が梅雨空をついて国会前に駆けつけ「戦争法案、絶対廃案」と懸命に声を上げ続けた1年前の6月―。参院選を迎え、その時のことを思い起こしている人たちもいると思います。安倍晋三政権は、急速に広がる反対世論を無視し、国会内の「数の力」で戦争法を強行しました。今度の参院選は、戦争法強行という歴史的な暴挙に対し全国の有権者が初めて審判を下す重要な機会です。暴挙に暴挙を重ね、憲法の平和主義、立憲主義を破壊した安倍政権と自民・公明、その補完勢力の政党、候補者に怒りを突きつけ、退場に追い込むことが必要です。

「数の力」連発への怒り

 参院選公示日の22日―。くしくもこの日は、昨年の通常国会の会期切れが迫るなか安倍政権と自公両党が、国会会期を95日間という戦後最長幅で延長した日です。戦争法案ごり押しのためです。安倍政権は「数の力」で強行採決を繰り返し、世論を無視して戦争法を成立させましたが、その最初の強行がこの大幅会期延長でした。

 会期制という国会ルールを無視してまで、戦争法を押し通そうという安倍政権に世論は沸騰しました。自民党推薦の憲法学者も戦争法は違憲と指摘し「潮目が変わった」といわれるなか会期延長を決めた2日後には、国会前に3万人規模の人たちが集まり、全国各地で創意に満ちた自発的な行動が広がりました。大学人が、弁護士会など法律関係者が、青年や女性が―。憲法を壊し民主主義を蹂(じゅう)躙(りん)する安倍政権への怒りの表明です。この頃からどのマスメディアの世論調査も戦争法案強行への反対が顕著になっていきます。

 国民世論に真っ向から逆らい、昨年9月に戦争法成立を強行した安倍政権と与党の暴走の事実は絶対に消し去ることはできません。

 戦争法は、自衛隊が海外での武力行使を可能にする危険な仕組みがいくつも盛り込まれています。戦争放棄・戦力不保持を定めた憲法9条を踏み破る「違憲立法」を放置しておくことはできません。

 戦争法の成立後も、廃止を求める声と運動が収まることはありません。戦争法廃止署名は1200万人以上に達しています。「読売」世論調査(20日付)でも42%が「安保法を評価せず」と答え「評価する」を上回っています。日本共産党など4野党が「戦争法廃止・立憲主義回復」で結束し、参院選の全国32の1人区すべてで野党統一候補が実現したのは、市民の期待に応えた大義にたったものです。

 安倍首相は「日米同盟」は「血の同盟」と説いてきました。“戦争法廃止は日米同盟の絆を壊す”という首相の主張は、“日米同盟のために日本の若者は、海外の戦争で血を流せ”といっていることに等しいものです。こんな政権と与党に国民の生命や安全を任せ続けることはできません。

存続させる危険は明白

 戦争法を存続させる危険は明白です。安倍政権は3月に戦争法を施行し、参院選後には自衛隊員を海外の紛争地で戦後初めて武力行使させる準備をすすめています。

 「殺し殺される」危険が現実に迫るなか、戦争法廃止は日本の政治にとって緊急課題です。参院選で「戦争法廃止・立憲主義回復」を求める国民の揺るがぬ声をはっきり示してこそ、日本の平和な未来をひらくことができます。


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