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2016年6月19日(日)

公共交通 経営者の過失問う

組織罰実現へ市民勉強会

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(写真)報告する(右から)松本さん、野竹弁護士=18日、大阪府高槻市

 公共交通による重大事故で家族を亡くした遺族らでつくる「組織罰を実現する会」が18日、勉強会を大阪府高槻市内で開きました。

 勉強会では副代表の松本邦夫さん(65)が報告。松本さんの長女、玲さん=当時(28)=は2012年の笹子トンネル天井板崩落事故で犠牲となりました。遺族らが起こした裁判では、横浜地裁が中日本高速道路などに4億4000万円の賠償を命じたものの、役員らの過失責任を認めませんでした。

 松本さんは「何事も知らぬ存ぜぬ経営者 知らで幾人殺したりけむ」「妹は涙ながらに向き直り プロにはあらずと詰め寄りしかな」などの短歌50首を交えながら報告。

 松本さんは「経営者の過失責任が問われない現状を打破し、事故の再発を未然に防止するために、刑法に組織を罰する法律が必要だ」と強調しました。遺族の代理人を務める野竹秀一弁護士も報告しました。

 会の代表でJR福知山線脱線事故で長女、早織さん(23)を亡くした大森重美さんは「JR西日本と同じように役員の責任が問われていない。そのために会をつくった。変えていかなければ」と訴えました。

 勉強会には、今年1月に起きた軽井沢スキーバス転落事故で犠牲となった田原寛さん=当時(19)=の父、義則さん(50)が参加。死亡した運転手だけでなくバス会社の刑事責任を問う両罰規定の必要性を訴えました。


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