2016年6月8日(水)
4野党代表との質疑応答 (要旨)
7日の記者会見で行われた4野党代表との質疑応答(要旨)は以下の通りです。
――志位委員長にお聞きします。最初に提案された「国民連合政府」といまの市民連合の提案との相違点は。まったく同じなのでしょうか。
日本共産党・志位和夫委員長 私たちが提案した「国民連合政府」という構想は、「戦争法(安保法制)の廃止と立憲主義の回復」の一点にしぼった特命政権をつくろうではないかという提唱です。それ以外の政策課題については、できるだけ一致を広げる努力を行いつつ、一致できないものは横に置く。そういう暫定的な政権ですが、(戦争法廃止と立憲主義回復を)実行するうえでは政権が必要ではないかと提案しました。
ただ、政権の問題は野党間で合意になっておりません。ですから、参議院選挙をたたかうさいに、私たちとしては(野党連合)政権の必要性は訴えていきますが、野党共闘としては、その問題は横に置いてでも、まず政策的な内容で一致してたたかっていくことが大事だと考えております。
――沖縄の辺野古(新基地問題)について岡田さんは、民進党の政策としてどのようにとりくまれていくか。志位さんは、TPPと辺野古の問題を並べて語ってくださったが、野党の共通政策となるにあたって辺野古問題の合意にいたる距離感、温度感は。
民進党・岡田克也代表 辺野古の問題は、私たちはいまの政権が沖縄県民と向き合っていない、沖縄県と向き合っていない、もっとしっかりと信頼関係をつくって話ができる状況をまずつくる。それまで強引に進めていくということに対しては反対していくということです。
志位 いま岡田代表から言われましたが、米軍再編に対する考え方、あるいは在日米軍基地に対する考え方、これは(両党に)違いがあると思います。しかし、沖縄県民の民意を無視した辺野古新基地の押しつけに反対するという点では、岡田代表の発言をうかがっても、野党4党は一致できるのではないか。そして今日の「市民連合」の要望書のなかにもそれは明記されておりまして、「沖縄の民意を無視した辺野古新基地建設の中止」ということが書いてあります。ここで反対をするという点では一致してたたかえるのではないかと考えております。
沖縄県議選の結果、翁長与党が27議席に躍進し、県民の民意がはっきり示されました。またも米元海兵隊員によってああいう残酷な犯罪が行われるなかで、全基地撤去という方向にいま沖縄では世論が動いていると思います。辺野古新基地は、私たちとしては絶対に許してはならないということを言っておりますが、野党4党としても、いまのべた一致点でがんばれるのではないかと思います。
――改憲勢力の「3分の2議席の獲得阻止」が4党共通の議席数の目標となるのか。
岡田 「改憲勢力で3分の2」というのは安倍総理がいわれたことなんですね。前回の参院選挙を考えると、そういうことはありうる話です。しかし、それは絶対に許してはいけない。目標ではありません。私にとっては、これは最低限の数字だと考えています。
志位 「改憲勢力で3分の2」を許さないというのは当然ですけれども、野党4党としては、2月19日、当時は5党の野党党首会談において、「国政選挙で現与党およびその補完勢力を少数に追い込む」ということを確認しています。ですから、今度の参議院選挙でも、現与党と補完勢力を少数に追い込むという大きな目標にチャレンジしたいと、私たちとしては考えています。
社民党・又市征治幹事長 (4野党の)幹事長・書記局長の間では、(参院の)改選121の過半数以上をなんとしてもめざそうということがこれまで合意をしてきた。それが最低限の目標ではないかと思います。
生活の党・小沢一郎代表 今お話のあった通り選挙の目標は常に過半数、野党でもって過半数とることを目標にするということだと思います。