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2016年6月2日(木)

公害被害者45団体が総行動

原発被害者200人 政府・東電交渉

賠償・住宅支援打ち切るな 東京

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(写真)全面賠償を求めて行った政府・東電交渉=1日、国会内

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(写真)「すべての公害被害者救済」「国は責任今すぐ果たせ」とデモ行進する参加者=1日、東京都千代田区

 公害被害者の全面救済と公害の根絶、平和を求める第41回全国公害被害者総行動(主催・同実行委員会)が1日、東京都内で行われました。公式確認から60年を迎えた水俣病や事故後5年となる福島原発被害、大気汚染やアスベストなど45団体、約2000人が参加し、政府交渉や官庁街でのデモ、決起集会などに終日取り組みました。2日まで。

 事故から5年になる福島原発事故の被害者らが全面賠償や原状回復を求め、政府・東京電力交渉を国会内で行いました。福島県をはじめ全国から訴訟原告らが上京し、約200人が参加しました。

 政府が昨年6月の閣議決定以来、避難指示区域の解除や損害賠償・住宅支援の打ち切りを打ち出していることに対し、▽帰還強要の撤回▽区域外避難者の住宅支援打ち切りの撤回▽除染の徹底と原状回復▽生活の保障▽福島第2原発の廃炉、労働者の安全確保などを要求しました。

 区域外避難者の住宅支援を2017年3月に打ち切ることに、福島県郡山市から大阪府へ母子避難している女性(43)は「とても安心して戻れる状況ではない」と打ち切り撤回を強く求めました。内閣府の担当者は「根拠となる災害救助法は自然災害を想定しており、実施主体は県」と責任逃れに終始し、会場からは「その矛盾は3年も前から言ってきた」と抗議の声があがりました。

 山林除染が進んでいない状況に、浪江町の帰還困難区域に住む男性(68)は、「5年前に私たちは裸同然で放り出され、生活圏である山林の除染計画すらない。ふるさとを元通りに返してほしい」と訴えました。

 営業補償について、東電が算定根拠も示さず、支払い方法を決めていることが問題になりました。また、梨農家の男性(53)は「除染は終わったが、低線量被ばくで農業者にも健康不安がある。後継者のために安心して農業を営める制度を」と求めました。


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