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2016年6月2日(木)

オバマ米政権の核兵器削減702発

冷戦後 歴代政権で最低

有識者「状況、悪化させている」

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 【ワシントン=島田峰隆】米国防総省が発表した資料によると、オバマ政権下の7年間に米国が削減した核兵器の数は約700発にとどまっています。資料を分析した米国科学者連盟(FAS)の核専門家ハンス・クリステンセン氏は5月26日、削減ペースが冷戦終結後の歴代政権のなかで最も低い水準になっているとブログで指摘しました。

 国防総省によると、米国が保有する核兵器の数は、2015年会計年度の時点で、解体を待っている退役済みのものを除いて4571発です。オバマ氏が大統領に就任した2009年から15年の間に削減した核兵器の数は702発で、削減率は13%でした。

 ブッシュ前政権は約5300発を削減し、削減率は50%でした。

 またオバマ政権が昨年解体した退役済みの核兵器の数は109発で、政権発足以来の年間解体数としては最低でした。クリステンセン氏によると、これは1年間の解体数としては1970年以降で最低水準とみられます。

 米紙ニューヨーク・タイムズ5月27日付は同資料について伝えた記事で「核兵器のない世界というオバマ氏の目標と現実に著しい格差がある」と指摘しました。

 オバマ氏の広島訪問にあたり同氏に宛てた米有識者の公開書簡に名を連ねたアメリカフレンズ奉仕委員会のジョゼフ・ガーソン氏は本紙に「オバマ政権が“核兵器のない世界”を掲げる一方で、現実には状況を悪化させていることは残念だ」「オバマ氏が広島で述べた言葉は美しかったが、多くのやるべきことがある」と強調。核兵器削減を発表して核軍縮交渉を再活性化させることや、核兵器全面廃絶に向けた国際交渉、核兵器近代化計画の中止など書簡の要請を実践するよう求めました。


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