2016年5月25日(水)
被爆者との面会・核廃絶交渉を
オリバー・ストーン氏ら70人 オバマ大統領に書簡
【ワシントン=島田峰隆】映画監督のオリバー・ストーン氏ら米国の有識者約70人は23日、オバマ大統領が27日に広島を訪問するのを前に、被爆者との面会や核不拡散条約(NPT)の義務に基づく核兵器廃絶の国際交渉の呼び掛けを促す連名書簡を大統領に送りました。
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名を連ねたのはストーン氏のほか、マサチューセッツ工科大学名誉教授のノーム・チョムスキー氏、国際平和ビューロー(IPB)共同会長のライナー・ブラウン氏、アメリカン大学教授のピーター・カズニック氏ら。
書簡は、現職米大統領による初めての広島訪問を歓迎。被爆者と会い、その苦しみや核兵器廃絶の努力を知ることは「核廃絶への決意を誰もが強めざるを得ない貴重な経験だ」と強調しました。また「核兵器のない世界」を追求するとした2009年のオバマ氏の演説にもかかわらずまだ多くの核兵器が存在していると指摘し、「大統領は核兵器のない世界へ大胆に進むために、残りの任期中に決定的な指導力を発揮できる」と訴えました。
書簡は▽出席できるすべての被爆者との面会▽核兵器近代化計画の中止▽米国の配備された核兵器を1千発かそれ以下に減らすと発表し核軍縮交渉を再活性化させる▽ロシアとともにNPTに基づき核兵器の全面廃絶に向けた国際交渉の場を設ける▽原爆投下の謝罪拒否の再考―を求めています。