2016年5月22日(日)
冤罪被害 増やす危険
清水氏 盗聴・刑訴法改悪を批判
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日本共産党の清水忠史議員は20日の衆院法務委員会の質問で、盗聴法拡大・刑事訴訟法改悪案の廃案を求め、「法案に反対している冤罪(えんざい)被害者の気持ちを踏みにじることは許されない」と批判しました。
清水氏は、前日の参院法務委員会で自民党議員自らが「(法案は)新たな冤罪を生むのではないかという懸念」があると認めたことを指摘。捜査官が取り調べの様子を部分的に録音・録画する法案では、密室で虚偽自白が強要され、冤罪を生みだす不当な取り調べを検証できないと強調しました。
岩城光英法相は「適切な運用がなされる」「全ての事件を録音・録画の対象とするのは必要性、合理性に大きな疑問がある」などと、無責任な答弁に終始しました。
法案の重大問題は、任意同行や別件逮捕、起訴後勾留のもとでの取り調べを録音録画の義務の対象としないとする法務省と、賛成表明する日弁連見解が異なっていることです。清水氏は、マスコミの取材に「起訴後勾留で別件について取り調べられた場合も可視化対象」と述べた日弁連の山口健一副会長のコメントを示し、「可視化の義務規定における重大な認識の違いを放置したまま、説明責任を果たしたと言えるのか」とただしました。
岩城氏が「ていねいに審議してきた。何とか賛同していただきたい」と述べると、傍聴席から「納得いかない」と声があがりました。