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2016年5月21日(土)

きょうの潮流

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 恋人とともに幸せに暮らしていた日常は突然絶たれました。何の関係もない元米海兵隊員の男に命を奪われ、変わり果てた姿で発見された20歳の女性。どれほど怖く、無念だったか▼今年成人式を迎えた彼女が生を受けた頃、沖縄には米軍基地をなくせ、の声が渦巻いていました。買い物帰りの12歳の少女が3人の米海兵隊員によって拉致され、暴行される痛ましい事件が起きていたのです▼不平等な日米地位協定を盾に犯人の引き渡しを拒む米軍。島ぐるみの怒りは8万5千人の県民総決起大会に結集しました。「私たちに静かな沖縄を返してください。軍隊のない、悲劇のない、平和な島を返してください」。高校生の訴えは県民の叫びでした▼占領下でも、復帰後44年の長き間も、沖縄の人びとは傍若無人な米兵たちの犯罪におびえ、命の危険にさらされてきました。すべては、基地があるために▼「米軍と、その軍属による沖縄県民への犯罪を思うたびにこみ上げる怒りを抑えることができない」。かつて沖縄の抵抗のシンボルだった瀬長亀次郎さんは「殺され、傷つけられ、辱められ、まるで虫けら同然に扱われてきた県民の血と涙と怒りでつづった歴史がそこにはある」(『民族の怒り』)と▼地上戦によっておびただしい犠牲者を出し、その遺骨のうえに基地がつくられ、いまも日米の政府に虐げられている現状。積み重なった悲しみと怒りの地層は厚く重たい。それを突き破るたたかいは続きます。基地のない平和な沖縄をつくるまで。


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