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2016年5月19日(木)

オバマ米大統領の広島訪問にあたっての要望書

日本原水爆被害者団体協議会

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 日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)が18日、オバマ米大統領に送った要望書の全文を紹介します。


 5月26日、27日、日本の伊勢志摩で開かれるG7(主要7カ国)首脳会議後、広島を訪問するオバマ米大統領に、被爆地訪問を決断されたことに敬意を表するとともに、71年前、米軍が投下した原爆の被害を受けたヒロシマ・ナガサキの被爆者を代表して、次のことを要望します。

 【核兵器のない世界への努力

 貴殿は、2009年4月5日、チェコ・プラハで演説し、「今日、焦点をあてる問題」は、「21世紀の核兵器の未来についてだ」と指摘し、「20世紀に自由のために立ち上がったように、21世紀にすべての人が恐怖から自由に生きられる権利のために一緒に立ち上がらなければいけない。核保有国として、核兵器を使用したことがあるただ一つの核保有国として、米国は行動する道義的な責任をもっている」と述べました。「だから今日、私は明白に、信念とともに、米国が核兵器のない平和で安全な世界を追求すると約束します」と表明しました。

 貴殿の表明は、世界の人びとを勇気づけました。核兵器のない世界を実現するため、貴国が核兵器禁止・廃絶の先頭に立つことを強く要請します。

 【核兵器のない世界へ一緒に立ち上がる

 貴殿はプラハ演説で、もうひとつ大事なことを提起しました。核兵器のない世界へ「一緒に立ち上がる」ことです。ここでいう「一緒に立ち上がる」とは、遠い将来のことではなく貴殿が提起する「今日の焦点」である核兵器についてです。昨年の第70回国連総会本会議は、「多国間核軍備撤廃交渉の前進」と題する決議を賛成多数で採択しました。この決議に従ってオープンエンド作業部会(OEWG)を設置し、今年の2月、5月に、合計12日間、会議を開き、核軍備撤廃に向けて法的枠組みをつくる議論を交わしました。残念なことに両会議とも核保有国は参加していません。貴殿のいう核兵器のない世界の実現へ、貴国が率先してOEWGに出席し、全核保有国も参加して「一緒に立ち上がる」ことで、21世紀の早い時期に核兵器のない世界を引き寄せることができるのではありませんか。

 これからでも遅くはありません。国連決議に従った会議に率先して参加してください。

 【包括的核実験禁止条約(CTBT)の批准

 核兵器のない平和で安全な世界をつくるうえで、包括的核実験禁止条約(CTBT)を実効あるものにするために米国の批准が欠かせません。貴殿はプラハ演説で「核実験を世界で禁止することを達成するために、私の政権ではCTBTの批准をただちに、そして積極的に追求する。50年以上の話し合いをへて、核実験を禁止する時が来た」と高らかに表明しました。プラハ演説から7年たちましたが、残念なことに貴国は依然として未批准のままです。

 ちなみに、CTBTについて「署名済・未批准」=米国、中国、エジプト、イラン、イスラエル5カ国、「未署名・未批准」=北朝鮮、インド、パキスタン3カ国です。現状からも貴国が率先して批准することがCTBTの発効を促進するうえで大きな役割を持っていることが分かります。

 貴殿の大統領任期中に、全力を挙げてCTBT批准を実現してください。

 【被爆の実相にふれ、被爆者の話を聞く

 貴殿は「米国は核兵器のない平和で安全な世界を追求することを約束します」と表明する一方で「ゴールはすぐには到達しないでしょう。私が生きている間には恐らく(難しいでしょう)」とものべました。米国が広島・長崎に原爆を投下した当時、核保有国は米国だけでした。その後、核軍拡競争をへて9カ国に増えています。核兵器の爆発がいかに非人道的か、ヒロシマ・ナガサキの被爆者は、沈黙を強いられた時期を乗り越えて立ち上がり、「自らを救うとともにわたしたちの体験をとおして人類の危機を救う」と表明し、「ふたたび被爆者をつくるな」と世界に訴え続けてきました。近年、「核兵器の人道的影響に関する国際会議」が3回にわたって開かれ、核兵器爆発による被害は国境を越えて広がり、どの国、国際機関も救援する術(すべ)を持たず、核兵器を使用しないことが人類の利益であり、核兵器の不使用を保証できるのは核兵器廃絶以外にあり得ないという結論を導き出しています。

 「核兵器を使用したことがある唯一の核保有国」の大統領として、筆舌につくせない生き地獄を体験した被爆者の話を聞き、被爆の実相、被爆資料などに直接触れることを強く要望します。生きているうちに核兵器のない世界をとの意欲を持つよう希望します。


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