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2016年5月19日(木)

1億総活躍プラン

保育・介護改善に遠く

給付奨学金見送り/「残業代ゼロ」撤回せず

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 安倍内閣は18日、1億総活躍国民会議を開き、今後10年間の政策を盛り込んだ「ニッポン1億総活躍プラン」をまとめました。

 待機児問題では、すでに打ち出している10万人の受け皿の追加にとどまり、育児休業などを理由に待機児から外された“隠れ待機児”6万人は枠外に置かれています。保育士確保の賃金引き上げは、すでに実施する予定の2%(月額約6千円)で、全産業平均と比べて約10万円の賃金格差解消には、ほど遠い内容です。

 同じく約10万円の賃金格差がある介護職員の賃上げも月1万円にとどまっています。介護の受け皿整備も、すでに打ち出している12万人の追加整備だけで、特別養護老人ホームの入所待機者52万人に遠くおよびません。

 長時間労働の是正では、労使の残業協定について「再検討を開始する」としたものの、長時間労働を野放しにする「残業代ゼロ」法案は撤回していません。「同一労働同一賃金」では、正規と非正規の賃金差を縮小するとしてパート法などの改正を掲げましたが、「合理的な待遇差を指針で示す」などとして格差容認につながる立場です。

 返済のいらない「給付型奨学金」については見送り、「本当に厳しい状況にある子ども」に限定して検討するとして切実な願いに背を向けています。財源については、「経済・財政再生計画の枠組みの下で」として、社会保障の自然増を毎年5000億円削減する路線を前提にしています。

社会保障の削減前提

 安倍内閣が打ち出した「1億総活躍プラン」は、「アベノミクス」によって貧困と格差が拡大するもとで、国民の声や運動に押されて、これまで背を向けていた問題で対策を出さざるをえなくなったものです。しかし、その中身は国民要求にはほど遠いものばかりです。

 同プランは、「民需に力強さを欠く」「格差が拡大し、景気後退の可能性があるとの指摘もある」として、「子育て支援や社会保障の基礎を強化し、それが経済を強くするという新たな経済社会システム創りに挑戦する」としました。大企業がもうかればやがて国民にも回ってくるという“トリクルダウン”政策が行き詰まっていることを自ら認めるものです。

 その中身をみると、「待機児童解消」では6万人の“隠れ待機児”を対象から外したり、「介護離職ゼロ」といいながら、整備する特別養護老人ホームは待機者数にも及ばないなど、国民の要求に遠く及びません。

 「学生ローン」と批判されている奨学金問題では、給付型奨学金を見送ってしまいました。長時間労働問題では、時間規制を撤廃する「残業代ゼロ」法案は撤回せず、長時間労働の是正どころか野放しにする姿勢です。

 しかも、同プランでは、財源について「経済・財政再生計画の枠組みの下で」として、社会保障の自然増を毎年5000億円削減する路線を前提にしています。「住民による共助の取り組みを進める」として、国の責任を投げ捨ててボランティアや住民の助け合いに依存する姿勢も打ち出しています。これでは、「社会保障の基礎を強化して経済を強くする」ことなどできません。

 安倍政権を打倒して、国民の願いに応える政治転換こそ必要なことを浮き彫りにしています。 (深山直人)

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