2016年5月18日(水)
住まい再建 希望を
参院委で仁比議員が熊本地震支援提案
希望者に仮設住宅 木造仮設で復興
「希望が見える道筋を示すことが、いま強く求められている」―。日本共産党の仁比聡平議員は17日の参院予算委員会で、熊本地震に対する具体的な支援措置を提案し、被災者の切実な課題となっている住まいの再建を急いで進めるよう迫りました。 (論戦ハイライト)
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希望者全員が入れる仮設住宅の建設は急務の課題です。
仁比氏は、コミュニティーを生かした仮設住宅の配置などの工夫をこらす西原村の取り組みを紹介しながら、「仮設は、被災者のニーズに応じて、自治体の工夫で柔軟に建設できる。それが復興の基礎になる」と強調。安倍晋三首相も「柔軟な対応が当然、必要になってくる」との認識を示しました。
さらに、仁比氏は、熊本県が全国の工務店と全国建設労働組合総連合でつくる全国木造建設事業協会と災害協定を結び、木造仮設住宅を建設する取り組みを進めていることを紹介。「県産材やイ草を使えば、復興にも役立つ」と迫ると、河野太郎防災担当相は「国はしっかりバックアップしていきたい」と応じました。
被災地では、修理すれば戻れるかもしれない住宅が専門家の点検を受けられないまま1カ月がたち、被災者が途方に暮れています。
仁比氏は(1)信頼できる被災家屋の点検(2)安心できる修理工事の見積もり・発注(3)希望が持てる自己負担額の軽減(4)二重ローンの解消―という四つの課題を提示。災害医療のように、大工や建築士などの建物の専門家が被災家屋の現場で点検・相談に回り、修理支援につなげる取り組みを行うよう提案しました。
安倍首相は「非常に大切だと考えている。信頼できる専門家が住宅の補修を手助けできる措置を講じる」と答えました。
同日の参院本会議では、熊本地震からの復旧・復興のための2016年度補正予算(総額7780億円)が全会一致で可決、成立しました。