2016年5月13日(金)
シリーズ 共産党の改革提案 チェンジ!安倍政治
税金の使い方
“優先順位”を変える
格差をただし、経済に民主主義を――日本共産党の改革提案の第二は、「税金の使い方」を変えることです。安倍政権は、大企業への減税や軍事費へのバラマキを続けながら、社会保障の財源がないといって負担増や給付削減を次々と進めています。しかし、社会保障の国民1人あたりの公的支出は、経済協力開発機構(OECD)34カ国中17位で極めて低い水準です。社会保障や若者、子育てなどに優先して使う政治への転換が急務です。
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社会保障
連続削減中止、拡充へ
安倍政権は、社会保障の自然増について2013年から3年間で総額1兆1500億円、年平均3800億円を削減。小泉内閣の年2200億円削減を大きく上回ります。
小泉内閣は、消費税増税しないことを口実に社会保障を削減しましたが、安倍政権は「社会保障のため」といって消費税増税しながら、社会保障の削減も強行しています。まさに国家的詐欺です。
日本共産党は、「社会保障の削減で国民生活が破壊され、景気・経済にも甚大な打撃を与える」と批判。社会保障の自然増削減路線を改めて、「社会保障、若者、子育てに優先して税金を使え」と主張しています。
安倍政権は今後も毎年3000億円から5000億円の自然増を削減する方針を決定。参院選後に医療、介護、年金など社会保障の全分野で大改悪を強行する準備を進めています。日本共産党は、社会保障の大改悪に反対し、医療の窓口負担軽減や特別養護老人ホーム増設、年金の削減中止など医療・介護・年金の削減から拡充へと転換することを掲げています。
若 者
学費半減・給付奨学金
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日本は高い学費にもかかわらず、給付奨学金もない特異な国となっています。そのため、卒業時に平均300万円もの借金を背負わされ、憲法が保障する「教育の機会均等」が侵されています。
日本共産党は、若者と日本の将来のために大学授業料を10年で半分に値下げすることを提案しています。国立大への交付金を増やして、現在53万5800円の授業料を26万円値下げ。私大は私学助成に緊急助成枠を作り、平均86万円の授業料を半減させます。
奨学金について日本共産党は、(1)給付奨学金の創設(2)すべての有利子奨学金を無利子にする(3)既卒者の奨学金返済の減免制度をつくる―を提案。給付奨学金は月3万円(現行平均額の半分)を現行利用者の半分の70万人規模で創設し、規模を拡大していきます。
安倍政権は世論に押され給付型奨学金の導入を言いだしていますが、来年度の新入学生から導入するのは、年収ゼロから取り立てる所得連動型返還奨学金です。
子育て
保育所の増設・賃上げ
「保育園落ちたの私だ」との世論に押されて安倍政権は、待機児童解消に向けた緊急対策を示しました。しかし、認可保育所増設や保育士処遇改善はなく、自治体が上乗せしている保育基準の緩和など「詰め込み」を進める内容です。
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日本共産党は、認可保育所の増設で解決することを原則に30万人分(約3000カ所)の緊急整備を提案。公立保育所の削減を中止し、国・自治体が先頭にたって認可保育所をつくります。必要な財源は5000億円で、その気になれば直ちに実現可能なものです。
保育士不足を解消するため、全産業平均より月額11万円も低い賃金を引き上げ。日本共産党を含む野党4党が共同提出している5万円の賃上げ法案を成立させ、さらに毎年1万円ずつ上げて10万円引き上げる計画です。
保育士配置基準を引き上げ、非正規職員の正規化で労働条件を改善し、安心・安全の保育を実施することを掲げています。
大軍拡をやめて暮らしにまわせ
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安倍政権は、軍事費を4年連続拡大し、当初予算で初めて5兆円を突破しました。最新鋭機を配備している米軍に合わせて最新鋭機を購入。戦争法成立を受けて、米軍と自衛隊が海外で肩を並べて戦争する体制づくりです。
今年度予算では、MV22オスプレイ4機・447億円、ステルス戦闘機F356機・1084億円、新イージス艦1隻1734億円、ミサイル防衛での日米連携を目的とした新早期警戒機E2D1機・260億円など大軍拡を進めています。
米軍への「思いやり予算」は1920億円、日本が負担する義務もない米軍関連経費なども1829億円と過去最高。辺野古新基地建設関連も、前年度2・4倍の595億円に膨れ上がりました。日本共産党は、「海外で戦争するための大軍拡をやめて、暮らしにまわせ」と主張しています。
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