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2016年5月11日(水)

当事者の声に応えよ

障害者総合支援法改定案 堀内氏が指摘

衆院厚労委 参考人質疑

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(写真)参考人に質問する堀内照文議員=10日、衆院厚労委

 衆院厚生労働委員会は10日、障害者総合支援法改定案の参考人質疑を行いました。

 参考人の佐藤久夫・日本社会事業大学特任教授は、障がい者制度改革推進会議・総合福祉部会の部会長(当時)として総合支援法に反映させるべき内容を当事者参加で取りまとめた「骨格提言」(2011年)と、改定案を対比したうえで、今回の改正は「効果はないと言わなければならない」と表明しました。問題点として▽制度の対象からもれる人が残る▽市町村が支援を渋る財政構造を維持▽利用者負担の見直しがない―などを示し、「障害者の地域移行が進むとはとても思えない。『提言』を反映させるべきだ」と強調しました。

 日本ALS(筋萎縮性側索硬化症)協会の金澤公明常務理事は、患者が40歳から介護保険へ移行となり、重い自己負担で生活が圧迫される事態が起きていると指摘しました。

 参考人への質問で日本共産党の堀内照文議員は、総合支援法は自立支援法の看板を変えたにすぎず、「今回の法改定も当事者の声にこたえたものではない」と指摘。佐藤氏は、財政を口実に改革に背を向けていると述べ、「“基本的人権はお金がないので我慢してください”とはいえない性質のもの。障害者福祉サービスは基本的人権に直結し、財源がないからと制限する社会であってはならない」と述べました。

 ALS患者支援の実態を聞いた堀内氏に対し、金澤氏は「必要な介護時間の保障が患者にとって当然だが、自治体の格差がでている」と不十分な現状を語りました。


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