2016年5月4日(水)
憲法問題―三つの旗印を高く掲げ、参院選で必ず勝利しよう
5・3憲法集会 志位委員長のあいさつ
東京都内で3日に開かれた「5・3憲法集会」での日本共産党の志位和夫委員長のあいさつは次のとおりです。
市民運動の発展、野党共闘の前進は、日本の未来にとって大きな希望
みなさん、こんにちは(「こんにちは」)。日本共産党の志位和夫です。心からの連帯のあいさつを送ります。(拍手)
昨年の5・3集会から1年。この間、安倍政権によって憲法違反の安保法制=戦争法が強行されました。同時に、これに反対して戦後かつてない新しい市民運動が発展し、この運動に背中を押されて野党共闘が大きく前進していることは、日本の未来にとって大きな希望ではないでしょうか。(「おー」「そうだ」の歓声、拍手)
私たち野党は、市民運動のみなさんと力をあわせ、次の三つの旗印を高く掲げて、参議院選挙で必ず勝利する決意です。(大きな拍手)
第1の旗印――憲法違反の安保法制=戦争法はきっぱり廃止する
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第1の旗印は、憲法違反の安保法制=戦争法はきっぱり廃止するという旗印です。(「そうだ」「よし」の声、拍手)
集団的自衛権の行使とは、日本に対して武力攻撃をしていない国に対して、日本の側から武力の行使をするということです。それは、相手国から見れば、事実上の日本による先制攻撃となります(「そうだ」の声)。それは、相手国に日本を攻撃する大義名分を与えることになります。国民の命を守るのでなく、進んで危険にさらす――ここにこそ集団的自衛権の本質があるのではないでしょうか。(「そうだ」の声)
日本を「殺し、殺される国」にしてはなりません。安保法制=戦争法は廃止するしかありません。(「そうだ」の声、拍手)
第2の旗印――日本の政治に立憲主義を取り戻す
第2の旗印は、日本の政治に立憲主義を取り戻すという旗印です。
いまこれだけ立憲主義ということが問題になっているのはどうしてでしょうか。「憲法によって権力を縛る」という立憲主義に反する政治が横行しているからです(「そうだ」の声)。「9条のもとでは集団的自衛権行使は許されない」という戦後60年余の政府の憲法解釈を百八十度覆す。野党が憲法53条にもとづいて行った臨時国会召集要求を握りつぶす。「放送局の電波を停止する」などという憲法破りの発言を平気で行う。安倍首相には、自分が憲法によって縛られている自覚がまったくない。このような救いがたい人物はお引き取り願うしかありません。(「そうだ」の声、拍手)
第3の旗印――安倍政権による憲法改定を許さない
第3の旗印は、安倍政権による憲法改定――安倍改憲を許さないという旗印です。
「自民党改憲案」を許していいのかどうかは参議院選挙の大争点です。「自民党改憲案」は、9条2項を削除して、「国防軍」を書き込み、海外での武力行使を無条件で可能にするものとなっています。「緊急事態条項」という事実上の「戒厳令」に道を開く毒薬が盛り込まれています(「そうだ」の声)。「公益及び公の秩序」の名で基本的人権を制約しようとしています。「憲法を憲法でなくしてしまう」――憲法で権力を縛るのでなく、憲法によって国民を縛るものへと大変質させる企てを、断固として拒否しようではありませんか。(大きな拍手)
日本国憲法の先駆的な輝きを生かした新しい政治を
日本国憲法は、9条という世界で最も進んだ恒久平和主義の条項を持ち、30条にわたるきわめて豊かで先駆的な人権条項が盛り込まれています。変えるべきは憲法ではなく、憲法をないがしろにした政治ではないでしょうか。(歓声と拍手)
野党と市民の共闘を必ず成功させ、選挙に勝ち、安倍政権を倒し、日本国憲法の先駆的な輝きを生かした新しい政治をつくろうではありませんか(「よーし」の声)。がんばりましょう。(「がんばろう」の声、大きな拍手)