2016年4月30日(土)
熊本地震 車中泊 痛む足 心配
益城町で エコノミー症 集中検査
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日本循環器学会の専門チームは29日、熊本地震による車中泊や避難生活の長期化で患者が増えているエコノミークラス症候群の集中検査を熊本県益城町で実施しました。
約200人の住民が受診。会場には開始前に60人近い行列ができました。医師や看護師、臨床検査技師が問診やエコー検査、血液検査を行い、水分補給や運動の指導、予防に効果がある弾性ストッキングの配布や着用指導をしました。
地震が発生してから車内で3泊し、その後は避難所で生活を続ける女性(72)=熊本市東区=は「ふくらはぎがズキズキ痛むので、不安で来ました。血栓は無いということで、一安心です。避難所の寝具は毛布だけで、床が固くて、間仕切りもなく、よく眠れません。家は『危険』と判定されて、もう住めません。リフォームした矢先の地震でした。どうか、早く仮設住宅をつくってほしい」
現場責任者の、熊本大大学院生命科学研究部の小島淳特任准教授(48)は「血栓が見つかった方もいました。車中泊にはエコノミークラス症候群のリスクがあります。水分補給や運動、マッサージなど、しっかりとした対策を呼びかけたい」と話します。
集中検査は30日も、午前11時から午後4時まで、同町のグランメッセ熊本駐車場特設テントで行われます。
(青柳克郎、写真も)