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2016年4月28日(木)

帰還条件整ってない

高橋氏 被災家屋解体進まず

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(写真)質問する高橋千鶴子議員=22日、衆院復興特委

 日本共産党の高橋千鶴子議員は22日の衆院東日本大震災復興特別委員会で、原発事故による避難指示の解除は、区域内の実態や避難者の生活を踏まえて行うよう求めました。政府は、福島県葛尾村の避難指示を6月12日に解除したい意向を示しています。

 高橋氏は、村内の農地の半分が放射性廃棄物の仮置き場となっており、国民年金と自給自足で暮らしていた村民は帰りたくても帰れないと指摘しました。

 高木毅復興相は「安心して生活できる環境が整う見通しだ」と6月の解除をすすめる姿勢を表明。高橋氏は、環境省による被災家屋の解体が、葛尾村では14%にとどまっていることを示し、「帰還の大きな壁になっている」と強調しました。

 環境省の深見正仁大臣官房審議官は、入札不調とともに、WTO(世界貿易機関)政府調達協定で、一定額以上の調達は入札の公告期間を50日以上、再度広告は24日以上と決められていることを説明。「葛尾村の解体工事は今年度中には発注したい」と述べ、解除までに解体が終わらないことを認めました。

 高橋氏は「解体後の住宅再建にもハードルがあり帰れる条件は整っていないのが実態。帰還ありきの解除ではなく、準備宿泊の弾力的な運用で対応すべきだ」と主張しました。


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