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2016年4月27日(水)

定数削減に根拠なし

穀田議員が質問 衆院選挙制度で参考人指摘

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(写真)答弁する田中隆氏。左は佐々木毅氏=26日、衆院倫選特委

 小選挙区制に重点を置く現行の衆院選挙制度を温存したまま定数を10減らす公職選挙法等改定案の自公案と民進案の参考人質疑が26日、衆院政治倫理・選挙特別委員会で行われ、元衆院選挙制度調査会座長の佐々木毅・元東大学長と自由法曹団常任幹事の田中隆弁護士が意見を述べました。

 佐々木氏は日本共産党の穀田恵二議員の質問に答えて、調査会では定数削減について「根拠をあげるのは難しいというのが皆さんの意見だった」と発言。委員から“議席を減らすと有権者が代表を派遣する権利が弱体化する”“国会の機能強化、行政府との緊張関係の維持等の要素を考慮する必要がある”といった意見が出されたことを認めました。

 穀田氏は、それでも調査会が答申で定数10減を提案した理由を質問しました。佐々木氏は、「それは国会が決めることでは」との思いから答申に「削減案を求められるとするならば」と書いたと述べました。佐々木氏は、他党の質問にも「調査会でも、身を切る改革=定数削減となる前に政党助成金などテーマはたくさんあるのではとの話があった」と述べ、定数削減ありきに疑問を呈しました。

 田中氏は、自公と民進の両案が基にした調査会の答申は、多くの政党が良いと言うので現行制度を維持し、理由はないが多くの党の公約なので定数を減らすという、諮問した側の政党の「問いをもって問いに答えた」ものに過ぎないと指摘。民意を反映する選挙制度への転換こそ求められていると強調しました。


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