2016年4月26日(火)
有効活用にならない
藤野氏 核燃サイクルは破綻
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日本共産党の藤野保史議員は20日の衆院経済産業委員会で原発の核燃料サイクルを推進する再処理積立金法改定案の質問に立ち、「高レベル放射性廃棄物の量の減少や放射能レベルの低減、資源の有効利用」とする政府の原発の使用済み燃料の再処理(プルトニウムとウランを分離して回収する工程)の宣伝が成り立たないことを追及しました。
「再処理すれば大量の放射性廃棄物が出てくる」と指摘した藤野氏は、再処理事業を実施する日本原燃の公表資料をもとに、六ケ所再処理工場(青森県)で再処理する使用済み燃料が1年間で約375立方メートルに対し、再処理で発生する固体放射性廃棄物は約5倍の分量(約1970立方メートル)になると指摘。また40年間再処理工場を稼働した場合には、使用済み燃料の合計1・5万立方メートルに対し、発生する廃棄物量は150倍以上に及ぶとした試算を突き付けました。
さらに、再処理で回収されるウランがMOX燃料(プルトニウムとウランの混合酸化物)の原料として使われることはなく、備蓄され続けるだけの実態を示し、「全く『有効活用』にならない」と追及。林幹雄経産相は「今後(原子力規制委員会の)審査が進めば原発の再稼働がすすみ、プルトニウムの消費も進んでいく」と的外れな答弁をしました。