2016年4月25日(月)
燃料・消火剤・汚水など漏出13件
米軍嘉手納基地 水源汚す
10年度以降
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赤嶺議員に政府答弁書
米軍嘉手納基地で燃料や泡消火剤、汚水などが漏出したとして、米軍から日本政府に2010年度以降の6年間で13件の通報があったことが、日本共産党の赤嶺政賢衆院議員が提出した質問主意書に対する政府答弁書(19日閣議決定)で明らかになりました。
米軍嘉手納基地周辺の河川や地下水を水源とし、沖縄本島中南部の7市町村を供給先とする北谷浄水場で、高濃度の残留性有機汚染物質PFOSが検出されています。県民が口にする飲料水が日常的に汚染の危険にさらされている実態が明らかになりました。
内訳は、燃料が8件、泡消火剤2件、汚水2件、油圧オイル1件。泡消火剤は、11年1月と14年4月に風により基地外に飛散。国内での使用が原則禁止されているPFOSが含まれているかは、いずれも「不明」としています。飛散した消火剤は「自然消滅」したとしており、回収措置をとっていないことは国内法の基準に反する可能性があります。
ジャーナリストのジョン・ミッチェル氏が情報公開請求で入手した米軍資料では、10〜14年に同基地で計206件漏出したとされており(11日付地元紙)、ほとんどが日本側に通報されていない可能性があります。
米軍が泡消火剤に加え、航空機や部品などの洗浄剤や作動油にPFOSを使用している可能性も指摘されていますが、これらの用途への例外使用は国内法上認められていないことを確認しています。