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2016年4月25日(月)

沖縄・東村高江 緊迫する米軍ヘリパッド建設

辺野古新基地と強行連動

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 沖縄県東村高江に強行されようとしている米軍ヘリパッド。政府は名護市辺野古の新基地建設と連動して、国の天然記念物ノグチゲラの営巣が終わる7月以降にも建設を強行しようとしており、緊迫しています。(竹下岳)


写真

(写真)ヘリパッド建設が狙われているN1ゲート前に立つ住民ら=21日、沖縄県東村高江

 「座り込みは違法であり、文書指導してほしい」。3月24日、辺野古新基地に関する政府と沖縄県の協議会で、政府側は翁長雄志知事らに要求しました。

 1996年12月のSACO(沖縄に関する日米特別行動委員会)合意では、北部訓練場「過半」返還の条件として東村高江に6カ所のヘリパッド建設(地図)をあげました。民家を取り囲むようにして建設されるため、地元住民らは2007年から工事車両が出入りするゲート前で座り込みを続けています。昨年、2カ所の建設が完了しましたが、残り4カ所は一歩も進んでいません。沖縄防衛局はうち2カ所について建設業者と契約しており、強行の機会をうかがっています。

県政を揺さぶる

 政府は福岡高裁那覇支部の和解条項(3月4日)により、辺野古の工事を当面中止し、県との協議に応じざるをえなくなりました。その協議の場で繰り返し、「沖縄の負担軽減」を口実に高江の座り込み排除への協力を要求しています。必ずしも「オール沖縄」の一致点ではない高江のヘリパッド建設問題で翁長県政を揺さぶることが狙いです。

図

 「無断でゲート前に看板や鍵等を設置しないで下さい」。政府が年内にも強行を狙っているN1地区のゲート前には、沖縄防衛局の張り紙があります。

 すぐ隣にテントが建てられ、粘り強い座り込みが続いています。

 「座り込みは公道のわきで行っているので違法ではない」。高江住民である日本共産党の伊佐真次・東村議は言います。

 昨年には県の道路管理課職員が訪れ、「口頭指導」を行いましたが、テント前で住民らと話し合い、引き揚げました。県は「文書指導」について「いずれ行う」との姿勢ですが、時期は明示していません。

 「翁長知事は3月の政府との協議で、環境影響評価にも記載されていなかったオスプレイの高江ヘリパッド使用を問題視しました。オスプレイ配備撤回は『オール沖縄』の一致点であり、毅然(きぜん)とした対応を信じています」

オスプレイ激化

 実際、昨年2月にヘリパッド2カ所(N4地区)の使用が開始されてから、普天間基地(宜野湾市)所属の垂直離着陸機MV22オスプレイが頻繁に飛来(表)。海兵隊のつり下げ訓練など訓練は激化しています。高温のオスプレイ排気熱で着陸帯は黒く焼け焦げ、飛行に伴う低周波で住民の健康被害をもたらすなど、生態系や住民生活に深刻な影響をもたらしています。

 伊佐議員は言います。「6年前、当時の沖縄防衛局長はオスプレイが配備された場合、きちんと説明すると約束したが、いまだ私たちに説明はない。政府はまず、約束を果たすべきです」

米軍機飛来状況表

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